06:物流システム

038 ネット通販と物流支援サービス

04:ウェブ戦略 06:物流システム

ネット通販で商品を買った場合、切っても切れない関係にあるが宅配業者だ。

しかし、昨年2015年3月末でクロネコメール便が廃止になっていることを知らない人は少なくない。その廃止に至った理由が何とも皮肉だ。
まず メール便廃止の理由 はこれだ。


メール便が廃止に伴い、クロネコDM便、宅急便コンパクト、ネコポスなる新サービスを商魂たくましく即開始している。

宅配会社はネット通販会社にもしっかり食い込んでいる。
例えば前回紹介した、メルカリフリル にもしっかり業務連携している。

もっとも大手のネット通販会社の殆ど全ての企業は、宅配会社と連携を強化している。商品をお届けするのはビジネスの生命線だからだ。
勿論、佐川急便や日本郵便もしっかり独自サービスで攻めている。


ネット通販を考えているなら ヤマト運輸の YES! (Yamato Ec Solutions)のオールインワンの通販パッケージサービスも参考になる。端的に言えば、受注~配送~決済 まで対応するサービスだ。


物流の話になるとあれこれ記述したいところだが、ECサイト上の在庫管理までサービスの対象になっているようだ。
サービス内容の充実ぶりには目を見張る。ソリューション紹介 や事例紹介を見れば、自社のビジネス戦略に活用できる。


大手企業だけと思われがちだが、小さな企業にもEC業界を支援してくれる。ネット通販業者には強い味方になりそうだ。

248 デルスタイルをシステムにすれば

06:物流システム

物流システム奮闘記

前回のデルコンピュータの仕組みをシステム的にイラスト化します。

システム的にもっと細かくデータの流れを記載できますが、細かすぎないほうが分かり易いと思いこの程度にまとめました。内容はイラストの通りですが、簡単にコメントをします。

デルスタイル


まず、我々消費者がインターネットを利用して、オンラインショッピングを行います。

昨今はデルに限らず受注生産方式のサイトは無数にあります。
お手軽なところでは、ハンコ屋、表札屋、名刺屋などもそうですね。
中には花屋だってサービス提供しています。何でもサービスありの時代ですね。

これら全て スケールは小さいながら、BTO(Build to Order)の一種です。

デルのサイトを見れば分かりますが、注文してから僅かな日数で製品が手元に届きます。
近所の電気店で購入するのと大差ありません。

必要最低限の部品を確保し、新たな部品調達が発生しても 僅か1~3日、組み立てを入れても部品から製品に於ける在庫期間は10日もありません。(なかには8日と記載されているサイトもあります)

注文してから出荷するまでが10日の意味じゃなく、棚卸資産が10日ってことです。注文してから納品までなら僅か数日です。

生産指示も1日に何回も行います。これにより正確な生産計画が行われます。

成功の決め手はITです。
データ化されていなかったら絶対実現不可能です。
この大規模なシステムを回転させるには裏方の物流業者もかなり大変なことでしょう。


これだけ在庫期間が短いと凄いことがおきます。
お金が出て行くスピードより、入って来るスピードの方が早いのです。

サイトには、サービス体制24時間365日テクニカル電話サポート、必要とあらば即座に出張修理します・・・とのこと。(ホントかいな。まさに本当だったら凄いことです。)


(おまけ)
最近、某メーカーのレーザープリンターが故障しました。
コールセンターとのやり取りの末、修理に出すことになりました。
持って歩ける大きさのプリンターではありません。修理センターも関東にありません。

困ったあげくメーカーに相談すると、メーカーから大きな返却用カラ段ボール(中には緩衝材付き)が送られてきて、それに入れて配送業者(黒ネコさん)が修理のため往復をする。
こんな感じになりました。

なるほど・・・比較的大きな機器なら便利です。実に便利な世の中になりました。

このメーカー対応に感激し、次の購入もこのメーカーにしようと思っています。

247 需要予測を3つのptnに分けるHP社の調達管理

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流通システム/物流システム徒然記

ヒューレット・パッカード社の話をしていますが、正直言ってヒューレット・パッカード社を良く知りません。HP社は良く知りませんが、IBM社なら少しだけ分かります。

大型汎用機全盛時代のIBMは物凄かった。
20年以上前の話になりますが、千葉の幕張にある日本IBMに何度か仕事で行ったことがあります。とんでもなく素晴らしい環境です。

但し、『ここで生き残るのは半端じゃないだろうなあ』と思ったものです。のびのび生きるか?、激務のなか高収入で生きるか?


月間ロジステック・ビジネスさんの資料によれば、IBMは世界中に3万数千のサプライヤーと4万数千のビジネスパートナーが年間7万8千に及ぶ製品に対して、OSやファームウェア、アプリケーションの各種設定を行い、年間90万トン超の製品(もしくは部品)を移動しているとのこと。

世界最大規模のSCMを行っている企業の一つですが、この数値はイメージ出来ません。最盛期のIBMの勢いは無いものの、その規模はまだ半端じゃありません。

ヒューレット・パッカードのSCM


IBMのSCMは別の機会にして、ヒューレット・パッカードのSCMに戻ります。

当然ですが、HP社の製品の多くは下請け工場で作られています。よって製品をいくつ作るかは非常に重要です。

俗に言う需要予測の判断ミスが、会社に大きな影響を与えます。需要予測の判断ミスで会社は潰れたコンパックコンピュータがその見本です。

HPはこの需要予測を3つのパターンに分けて外注先管理を行っています。この3つのパターンを上手くコントロールしています。

場合によっては、下請けを飛び越して、孫・ひ孫請け会社とも直接取引きしたりもします。
HP社が下請けを通さず 孫・ひ孫請け会社に直接発注したりするなんて、日本の古い企業だと考えられません。

但し、実際の流れは下請けを経由して流通に流れます。
この手法はメリットが沢山あります。


参考文献:月間ロジステック・ビジネス

246 5つのSCMモデルを持つHP社の物流戦略

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流通システム/物流システム徒然記

さて、前回からの続きです。ヒューレット・パッカード(HP社)のSCM戦略はどのような仕組みなのか?

まず、SCMという言葉が何度も登場していますが、このSCMの意味は、当ブログの [ 010 在庫削減の成功は取引先との協力 ][ 011 SCMの改革は自分の会社から ] などを参照して下さい。言葉の意味だけでも理解しておいて下さい。


ものを製造して運んで店頭に並べるまでには、幾つかのパターンがあります。
日常雑貨や食品など取り扱っている企業なら1つのパターンでも間に合います。
しかし、HP社のように取扱い製品種類が多い企業は無理な話です。
個人向けパソコンと企業向けサーバー製品とは製造工程も流通ルートも異なります。

さりとて、取扱い製品毎にSCMを作るとなると、数百のSCMパターンが出来てしまいます。そこでHP社はザックリ5つのモデルに分けてます。全ての製品をこの5つのどれかに当てはめています。

HP社の5つのSCMモデル
HP社の5つのSCMモデル


勿論、どれにも属さない製品は発生します。
どんな企業でも例外モデルは発生します。単一製品でも例外は発生します。
しかし、大抵の企業は例外もそのモデルの中に取り込んでシステム化します。
業務の効率化を考えるなら例外を認めていると商売にならないからです。


図を上から簡単に説明しましょう。

ノータッチモデル:下請け会社が作った製品をそのまま流通ルートに乗せる方式

ロータッチモデル:下請け会社が作った製品をさらにHPの物流センターで手を加えて流通ルートに乗せる方式

ダイレクトモデル:直販モデル、注文されて組み立てる方式
ビジネスモデルとしてデル方式があります

ハイバリューソリューションモデル:企業向けモデル ハードウェアだけを売るのでは無く、ソフトや各種サービスを加えての販売モデル

メンテナンスモデル:修理やサポート、これも独自のビジネスモデルとして形成されています

「 たった5つで成り立つの? そんな単純な訳ないでしょ? 」
勿論、そんな単純じゃありません。
モデルそれぞれは更に大きなシステムとして複雑に機能しています。まあ、大雑把にイメージして下さいな。


要は製品に応じてSCMモデルを作り、そのモデルに合わせてシステムを構築しています。
言うは簡単ですが、これを実際にシステムとして機能させるとなると、どれだけ大変か賢い皆様なら十分お分かりになると思います。(と言って解説を逃げます)

下請け、工場、物流センター、3PL企業、販売店が上手く機能しています。これぞITならではのSCMです。仕組みを知れば知るほど凄いもんだと感心します。


参考文献:月間ロジステック・ビジネス

245 売上げ10兆円のHPの物流戦略

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流通システム/物流システム徒然記

ヒューレット・パッカード社の売上げの半分以上は、物流関係に投じられています。
更にその物流関係の中でもSCMに投じられているのですが、これは一般企業が物流関係に投じる比率としては驚く数字となっています。
しかし、そうでもしなければ、超大量の製品は安心して世界の店頭に置けません。

前回に触れた内容を再掲すると、取り扱い製品は20万SKU(部品種類が20万種)、毎年650の新製品の投入
コンピュータ(PC,サーバー)が1日10万台、プリンターが1日15万台、プリンターのインクカートリッジになると1日100万個の出荷

ちょっと、どの位の量になるのか想像出来ません。

HPの製品群
ヒューレット・パッカードの製品群


そのHPの年間売り上げは、どの位だか分かりますか?
そうだな~想像もつかないけれど・・・日本円で8千億とか9千億円くらいかな? それとも1兆円くらい行くのかな?
なかなか鋭いです。実態を知らない人なら、皆目分からない値です。惜しいかな1桁足りません。

HP社の売上げは、円換算で10兆円規模の企業です。

前回にも触れましたがHP社と言えば、我々には (1)パソコン、(2)プリンターが有名です。
しかし、売上げで言えば (3)企業向けサーバーやシステムソリューションの方が断然大きいのです。
(3)のシステムソリューションって何?
説明すると長くなるけど、簡単に言えばシステム構築と言えるかな。

ハードとソフトを組み合わせてシステム構築するのは、HP社でなくとも儲かる商売なのです。裏を返せば企業がシステムを構築することは、非常にお金が掛かることを意味します。システム規模によっては数千万円、数億円は簡単にかかります。

これら開発費の多くは技術者の人件費です。
勿論、サーバー等のハード費用も相当の額になりますが、長い目で考えれば人件費です。
HPが凄い凄いって書いていますが、ここにトヨタさんの物流も持ち出すと更に面白いかもしれません。

全然関係のない裏話ですが、昔トヨタ系列会社にシステム提案をしたことがあります。お会いする相手は全て日本人ですが、提案書は全て英文でメールのやり取りも英語でした。

何故?と思ったものです。
しかし、メールに参加する人も提案書を読む人も日本人だけじゃないからのようです。
やはり世界のトップ企業は違います。
最近、社内公用語を英語にする会社が話題になりましたが、確実に時代は国際化しています。

さて、HP社のSCM戦略はどのような仕組みなのか?

244 ヒューレット・パッカードと世界物流

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今年早々の日経新聞(1月22日)のトップ記事に、パソコン部門「NEC、レノボと合併」なるちょっと驚くニュースが登場しています。
大型汎用機時代に世界を席巻したコンピュータの巨人IBMのパソコン部門は中国企業(聯想集団=れんそうしゅうだん)に買収されました。
今度はNECのパソコン部門か・・・(注)NECのブランド名は存続します

PC98シリーズで日本国内を独占し最盛期を知っている我々にとって、かなり寂しい感じさえします。
EPSONが互換機を出した頃の強気な発言が、今は昔となってしまいました。



流通システム/物流システム徒然記

冒頭に記載したパソコンシェアをグラフ化しました。

パソコンシェア
2011年1月22日 日経新聞のデータ値より


ここで登場する世界トップのヒューレット・パッカードについてちょと触れます。
かなり規模の大きい話になります。

ヒューレット・パッカードと言えば、(1)パソコン、(2)プリンター、(3)企業向けサーバーやシステムソリューションとして有名です。
消費者の我々にとっては、パソコンやプリンターに馴染みがありますが、売上高で言えばサーバーやシステムソリューションの方が断然大きな売上げです。

ヒューレット・パッカードと世界物流


ご存知のようにコンピュータの寿命って非常に短くて、3ヶ月で新製品投入しなければいけない厳しい業界です。何でそんなに新製品投入しなければいけないの? 疑問さえ感じます。

そこで働く社員も大変です。
知人にHPの社員がいますが、『お金はもっと少なくていいから、ゆとりが欲しい』 とか 『あと5年ここで在籍しているとは思えない・・・』と言っておりました。
若い頃は良く飲みに行きました。彼と合コンに参加したこともあります(笑)。まあ昔の話ですね。


それはさておき 2~3年前の古いネタになりますが、物流専門誌LOGI-BIZさんの情報によれば、HP社の取り扱い製品は20万SKU(部品種類が20万種)、毎年650の新製品の投入とのこと。

コンピュータ(PC,サーバー)が1日10万台、プリンターが1日15万台、プリンターのインクカートリッジになると何と1日100万個の出荷があるそうです。

これだけ大きな規模になると物流も半端なシステムでは成り立ちません。
3PLとして100社以上の企業が参入しています。ここで登場する3PL企業はどこも大手企業ばかりです。

ともあれ、こんな巨大な取扱い製品をどうやって正しく管理コントロール出来るのか?
厳しい生産管理と在庫管理が待ち受けているであろうことは、容易に分かりますが。

241 日本の中堅物流企業と3PL

06:物流システム

流通システム/物流システム徒然記

日本3PL協会なんぞがあります。
2005年発足なので、歴史としてはまだ浅く参加企業も200社程度です。

「 参加団体にトラック数台/従業員10名程度の会社が多いかな?」と思いきや、意外と大きな会社が多いことに驚きます。

話は変わりますが、私はソフトウェア会社を運営し、某ソフトウェア開発団体に加入しています。4年前と現在の会員数を単純に比較すれば、会員数は増えています。
しかし、この2年間の会員数の推移を見ると激減しています。

4年ほど前の日本3PL協会は、会員企業130社と私の個人資料に記載されています。当時130社から現在200社ゆえ、会員数は増えています。
しかし、ソフトウェア開発団体のように推移を見なければ、正確な状況は分かりません。

あらっ?踏んづけちゃうわよ!
あらっ?踏んづけちゃうわよ! part2


「このままトラック運送会社を続けて、果たして生き残れるのか?
大手物流企業は3PLで台頭している、我々も例え3PLの一部であっても何とか進出できないものか?」


日本3PL協会は、そんな物流企業を支援する意味で発足されています。(たぶんね・・・)
しかし、200社程度しか参加されていないってことは、3PL事業はまだまだであることを意味します。

生意気を言う気は更々ありませんが、やはり成功のポイントは情報をいかに制するかです。
少なくとも会社の基幹業務をシステム化出来なければ、昨今話にもなりません。


ここで一番問題になるのは、IT導入が遅れている小規模零細。
中小零細企業が単なる下請けで終わるか?、大企業と良きパートナーシップを結べるか? は経営者次第。
偉そうなことを言える立場ではないのですが、少なくともIT技術屋/IT物流システム構築屋の立場としては偉そうなことを言わせて下さいな。

企業が生き残るには、いかにSCMや3PLを理解し、IT導入を推し進められるかです。SCMって言葉は、以前ほど流行していないとも聞きますが…。

「 IT化だって? 分かっちゃいるけど、そんなお金はない 」
「 いえいえ、昨今インターネットとメールを利用すれば、驚くようなサービスが享受出来るんですよ 」
「 ん?そうなの?、ウチはパソコンは伝票発行程度にしか利用していないんだよなあ 」
『 ・・・(ああ、何て勿体無い!)』


ところで、この会員企業を眺めていると、北海道エリアに株式会社シズナイロゴスさんなる中堅企業が見つかります。

このシズナイロゴスさんは、何と100円の当日配送(ロゴス便)サービスを取り扱っています。
例えエリアが北海道だけであっても100円です。
確か4~5年前に話題になったのですが、今もサービス継続しているなんて凄いです。

本当にこんな料金で利益が確保可能なのだろうか?
それとも、これは単なる話題性だけなのか? と当時思っていたものですが、今もサービス提供中であれば、まさにお客様ありの精神です。素晴らしい!

240 中国の3PLについて

06:物流システム

流通システム/物流システム徒然記

3PLは国内だけでなく輸出入を伴う国際物流でも盛んです。
既に「中国進出」の話題はピークを過ぎた感はありますが、少しだけ触れておきます。

低迷する日本経済に見切りをつけ、生産拠点を中国に置く日本企業。
そんなメーカーに対して日本の3PL企業が黙っている訳がありません。
大手メーカーの進出するところ、3PL企業もしっかり追いかけます。

中国の大手物流企業


日本の大手物流企業だけでなく中小物流企業も物流戦略を謳い文句にして進出しています。
今や中堅・大手3PL企業であれば、全く中国に進出していない企業を探すほうが難しいかもしれません。

勿論、日本だけでなく海外からも多数の企業が進出しています。
UPSさんやDHLさんの会社名を聞いたことのある人も少なくないでしょう。


勿論、現地中国物流企業も黙って国外企業の進出を許しているはずはありません。
今もそうですが、特に数年前は、欧米や日本のコンピュータ技術をフル活用した先進システムに太刀打ち出来ない中国物流企業は多数存在していました。

中国企業も外資系の先端システムを学び、積極的にシステムを取り入れています。
しかし、相変わらずかなり遅れている企業は多数あるようです。

もっとも日本だって、IT導入にお金を掛けられない社員数名の小規模零細トラック運送会社はかなり数字になります。
重要性は分かっているが、物流システムの遅れている企業は多数存在します。

最近は送り状や請求書等をPCで印刷するのは勿論、EDIや電子メールを利用したデータ送受信もかなり一般的になった感はあります。
更にインターネットによる便利なお手軽システムは結構見かけます。(これら、いずれ紹介します)


話は戻って、とにかく数年前・5~6年くらい前の日本企業の中国進出は凄かった。
肌で感じるくらい中国進出が凄かった。
目に前の物流導入担当者が「明日から中国出張です!」普通にありました。

最近の中国進出の話題は少なくなった感もしますが、まだまだ目が離せないのは事実でしょう。

239 3PL企業の熾烈な世界

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大震災の緊急輸送措置を悪用し、タダで高速道路を走るふとどき者がいる。

物流Weekly誌によると、東北地方太平洋沖大震災の救援物資を運ぶための緊急輸送の「緊急通行車両確認標章」を悪用し、一部の海上コンテナドライバーがタダで高速道路を走る者がいた。
既に申請受理を中止しているが、一ヶ月の有効期限があるため暫くタダ乗りドライバーが続く可能性があるとか。


緊急通行車両確認標章
記事はこちら


流通システム/物流システム徒然記

前々回の資料で示したように、日立物流さんは日本の3PL企業のトップとなっています。
(データ元:物流専門誌 LOGI-BIZ 2006年12月号)
ネタが古い理由は、以前に記述したとおりです。

文字通り日立の物流子会社からスタートしていますが、日立物流の売上げの多くが3PL関係になっています。

国内物流(7割)、国際物流(2割強)、その他事業(1割以下)の売上げ構成比です。3PL事業の売上げはその7割を占めるとか…。

数年前、日立グループ以外の物流の売上げは7割以上と聞いていました。(ここ近年は7割を切っているかもしれません)

もはや日立物流の日立の名前を外しても良いのですが、『日立のネームバリューは強いので、日立の名前は外さない』と、当時の物流雑誌の何かのインタビューで読んだ記憶があります。

3PL業務
各種サイトの3PL関係画像をお借りしています


さて、3PL企業が荷主から求められているものは、実際のモノを運ぶこと以上に、いかに物流改革や改善・貨物情報をコントロール出来るか?になっています。
今やモノを正しく運ぶのは当たり前ですから。

『弊社は戦略的な物流支援を行います。弊社にお任せ頂ければ、こんなメリットがあります。』
どこの3PL企業も大手メーカーに対して、こんなプレゼンを行います。(たぶん…)
とは言え、これら物流改革や改善に対するコンサル費用を支払われることは稀で、大抵は実務で示すかたちになります。
やっと受注しても競合他社の物流改善提案も盛んで、3年もすれば他社に乗り換えられてしまう。 そんなケースも珍しくない世界です。
まさに熾烈な世界です。

そして、物流改革や改善のポイントは、ズバリ情報システムです。
物流企業が生き残るポイントは、「如何に情報システムが高度か」で決まるのではないでしょうか。

これは、もはや単なるトラック運送会社が太刀打ち出来るレベルじゃありません。
輸送はトラック運送業者に委託する。製品の保管は倉庫業者に委託する。
以前の繰り返しになります。
3PL業者はこの輸送や保管を単機能でサービスするのではなく、輸出入、通関、受発注、検査、梱包、流通加工、在庫管理、資材管理、返品管理、貸出管理などをトータルで請け負うこと
が出来なければ駄目なんです。

3PL企業とは、このような業務をサポートすることを意味する訳です。
なるほど・・・。

238 トップ10のアセット所有率

06:物流システム

流通システム/物流システム徒然記

前回、日本の3PL企業のトップ10に触れましたが、今回はアセット所有率について触れます。

アセット所有率って何?
何だか難しいそうな感じがしますが、話は簡単です。
assetは資産ですから、物流業務を行うにあたっての自社の資産保有率を調べただけです。

一番最初に記述したように、3PLとは荷主企業/それを運ぶ運送企業/このどちらでもない3番目の企業を指すので、会社で資産を持たなくても事業は成り立ちます。

そこで、実際の資産自己所有率を比較しましょうのノリで載せました。

トップ企業のアセット所有率
トップ企業のアセット所有率


このグラフは、前回のトップ10企業を視覚表現しました。前回のトップをそのまま左から順に並べています。
前回のグラフと見比べると分かりますが、売上げと全く規則性がありません。

各企業の資産を正しく算出するなんて土台無理な話なので、この数字はかなり大雑把です。
左の目盛の値がパーセントです。例えば 値が34なら30パーセント・・・かなり大雑把な数値でグラフにしています。

このブログは学生さんからも訪問して貰っているようですが、決してこの内容を卒論などに引用しないように。 あくまでも業界を大雑把に把握する意味の数値です。

勿論、3PLにおける、自社が所有しているリソース所有率です。
例えば、3PLトップの日立物流さんの輸送比率は、輸送が20%以下、倉庫が50%以下って感じです。本当にかなり大雑把です。

これで何が分かるかと言うと、例えば 三井物産物流本部は 倉庫の自己所有率はかなり高いです。
それに比べて輸送が低いです。それでも前回のグラフを参照すると売上げは相当高いです。
つまり輸送部分は他の企業に頼っていることが簡単に分かります。


国内3PLならトラック輸送が主流になるので、「傭車(ようしゃ)に頼っているんだろうな?」と何となく分かります。

傭車とは、簡単に言えば物流業者が他のトラック運送業者からトラックとドライバーを丸ごと借りて自社戦力にすることです。大抵は下請けのトラック運送業者を意味します。

実は、この 傭車を調べるだけでも物流業界の下請け構造の問題が明らかになってきます。
これは3PLの値なので、国内宅配便業者のアセット比率は上記のグラフと違ってくるはずです。

う~ん・・・でも、このグラフを暫く眺めていると、どうも当たっていない気がします。
何か違うって? 次回に続く。

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