06:物流システム

246 5つのSCMモデルを持つHP社の物流戦略

流通システム/物流システム徒然記

さて、前回からの続きです。ヒューレット・パッカード(HP社)のSCM戦略はどのような仕組みなのか?

まず、SCMという言葉が何度も登場していますが、このSCMの意味は、当ブログの [ 010 在庫削減の成功は取引先との協力 ][ 011 SCMの改革は自分の会社から ] などを参照して下さい。言葉の意味だけでも理解しておいて下さい。


ものを製造して運んで店頭に並べるまでには、幾つかのパターンがあります。
日常雑貨や食品など取り扱っている企業なら1つのパターンでも間に合います。
しかし、HP社のように取扱い製品種類が多い企業は無理な話です。
個人向けパソコンと企業向けサーバー製品とは製造工程も流通ルートも異なります。

さりとて、取扱い製品毎にSCMを作るとなると、数百のSCMパターンが出来てしまいます。そこでHP社はザックリ5つのモデルに分けてます。全ての製品をこの5つのどれかに当てはめています。

HP社の5つのSCMモデル
HP社の5つのSCMモデル

勿論、どれにも属さない製品は発生します。
どんな企業でも例外モデルは発生します。単一製品でも例外は発生します。
しかし、大抵の企業は例外もそのモデルの中に取り込んでシステム化します。
業務の効率化を考えるなら例外を認めていると商売にならないからです。


図を上から簡単に説明しましょう。

ノータッチモデル:下請け会社が作った製品をそのまま流通ルートに乗せる方式

ロータッチモデル:下請け会社が作った製品をさらにHPの物流センターで手を加えて流通ルートに乗せる方式

ダイレクトモデル:直販モデル、注文されて組み立てる方式
ビジネスモデルとしてデル方式があります

ハイバリューソリューションモデル:企業向けモデル ハードウェアだけを売るのでは無く、ソフトや各種サービスを加えての販売モデル

メンテナンスモデル:修理やサポート、これも独自のビジネスモデルとして形成されています

「 たった5つで成り立つの? そんな単純な訳ないでしょ? 」
勿論、そんな単純じゃありません。
モデルそれぞれは更に大きなシステムとして複雑に機能しています。まあ、大雑把にイメージして下さいな。


要は製品に応じてSCMモデルを作り、そのモデルに合わせてシステムを構築しています。
言うは簡単ですが、これを実際にシステムとして機能させるとなると、どれだけ大変か賢い皆様なら十分お分かりになると思います。(と言って解説を逃げます)

下請け、工場、物流センター、3PL企業、販売店が上手く機能しています。これぞITならではのSCMです。仕組みを知れば知るほど凄いもんだと感心します。


参考文献:月間ロジステック・ビジネス


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