IT関係に無縁の人であれば、Web技術者とソフトウェア技術者の違いが分からないかもしれない。
どちらもコンピュータを使用するため同じ業界と思われがちだが、プログラミング手法、設計思想が全く異なる。
Web技術者は、ご存知の通りインターネットの普及に伴って発生したものだ。
歴史的に考えてもソフトウェア技術者の方が先だ。インターネットが普及し始める頃は、Web技術者の市場は圧倒的に小さかった。
15年前で業界に無縁な人だったら、web技術者と言えば、ホームページ制作者を連想した人が多かったのかもしれない。
当時はホームページ制作はソフトウェア開発に含まれていなかったし、技術者として扱われていなかった。
私もホームページ制作は、技術者とは思っていなかった。(ゴメンナサイ!)
ホームページ制作を軽視していた。
「ホームページ制作なんて技術のうちに入らない。誰でも出来る技術なんて商売にならない」と。
業界的にはJavaによるサーバーサイド開発が増え、企業はインターネット(=ブラウザ)を利用したアプリ開発にシフトしていく。Javaに代表される開発こそが技術者だと信じて疑わなかったのだ。
それがweb技術者だ。
しかし、ホームページ制作技術は瞬く間に進化していった。
ウェブによるバンキングシステム、ウェブによる商品販売、ウェブによる受発注、ウェブによる在庫管理、ウェブによる販売管理、ウェブによる就職転職サイト、もはやウェブを活用する業務システムを導入しない企業は生き残れない領域にまで及んでいる。
ここにきてウェブ技術者とホームページ制作が融合し始める。
インターネットにより業務が広く一般化し、デザイン性を重要視する故、ソフトウェア業界にウェブ制作が加わってきたのだ。
そしてホームページ制作(=ウェブサイトそのもの)は、殆どまるで別業界のようにどんどん進化し、ネットビジネスが生まれ、若手企業家が続出した。俗に言うネットバブルだ。
技術は進化し複雑化している。おまけに誰でも手軽に制作できるツールが続々登場している。
単純なホームページ制作会社だけでは生き残れない。
今後生き残るには、新しいビジネスモデルを立ち上げるか、業務を絡ませるウェブ技術は必須だ。