(前回の続き)何故か大規模システム開発の経験は多かった。
○○証券取引所の株式売買システムをそのまま応用した○○取引所の先物取引システムもそうだ。これも立場は完全にSEだ。
基本設計と外部設計の作成がメイン作業で、プログラム寄りの作業はプログラム仕様書作成までだった。40歳代に手が届く30歳代後半の頃だ。
実際のプログラム開発は、言語開発バリバリの若手プログラマーが参画してくる。
プログラム仕様書をみて一斉に開発にとりかかるのだ。
当時、破綻した元山一証券の元システム開発要員が設計に参画したことがある。業務知識は素晴らしかった。ホワイトボードでのシステム説明は今でも鮮明に覚えている。深い業務知識によるシステム講義は、私を「おおっ~素晴らしい!」と関心させた。
プログラム開発が始まると、SEは仕様の質問攻めとなると同時に稼動に向けての準備に多忙となる。
業務とシステムを完全に知らないと対応なんか絶対出来ない。プログラム開発が始まるとSEは、22時頃が帰宅の定時となる。
プログラムが完成すれば、次にテストが待ち受けている。プログラムの単体はプログラマーの責任だが、業務全体のテストはSEの責任だ。
業務の流れに沿って正しい結果が導かれているか? を検証する。
あらゆるケースを想定してのテストになる。実にこれが大変だ。(地味で一番嫌な作業だった)
勿論、お客様と何度も出力イメージを確認して仕様を決めているが、ここにきて「この項目、何とか追加して貰えませんか?」なる要望は大抵発生する。
簡単に解決する場合も少なくないが、途中のロジックを変更しないと実現しない場合も少なからずある。全てSEの腕にかかっている。
よって、私の考えるSEは、プログラム開発能力は言うまでもなく、システムを理解し深い業務知識を有する人だと思う。
記述は大規模システムの内容だが、小規模システムであっても同様だ。この場合、SEがプログラマー兼任で進めることが多い。やることは同じだ。