ついにと言うか、時代の流れと言うか、情報処理の試験区分は大きく変わった。パソコンが広く浸透されだし Windows95 が登場する前年の1994年の頃だ。
確かにパーソナルコンピュータの浸透による情報処理試験の変更は自然の流れだと感じた。
しかし・・・この試験区分、訳が分からな~い。
複雑なので下記を参照されたい。
情報処理推進機構のサイトに書かれている。
ページ上から数行目にある「試験制度の変遷(昭和44年~現在)」のリンク先に詳しく記載されている。
図をクリックしても情報処理推進機構の上図に飛びます
情報処理推進機構のサイトより
今回の話の部分は1994年(平成6年)の緑色の部分。
2種と1種とシステム監査はそのまま残った。特種がなくなり、オンライン試験はネットワークスペシャリストの名称に変わって7種類に細分化された。
図を見る限り特種情報処理技術者試験が細分化されたみたいに感じるが、そもそも対象とする範囲が異なるから全然意味が違う。
新たにシステムアドミニストレーターなる試験が加わっているが、この試験の登場で意味が分からなくなった。
アドミニストレーターとは管理者の意味であり、試験内容と名称が全然一致していない。とても「管理者」を名称にするレベルでなかった。
2年後に上級シスアドが登場し、シスアドは初級シスアドに変更された。これは理解できるとしても、業界に詳しくない人は「初級を取ったら、次は上級シスアドだね」なる誤解も生まれる。初級シスアドと上級シスアドのレベルの差が大きすぎるのだ。
プロダクションエンジニア試験、システム運用管理エンジニア試験も、個人的にあってもなくても良いような試験。大企業ならともかく、中規模以下の企業にとって細分化された管理者の試験の設置に意味はない。
数えきれないほどの履歴書を見た。数えきれないほどの人と面接した。2種、1種、特種、監査、初級シスアド保有者に出会ったことはあるが、細分化された○△□試験(例えばアプリケーションエンジニア)の資格を持つ技術者に出会ったことが一度もない。(笑)