2月27日(金)12時15分頃のお昼休み時間
ひな祭り直前と言うこともあって、浅草橋駅前にある人形店を回ってみた。2008年11月に浅草橋に移転してから実に10年以上経過した。浅草橋は通称人形の街と言われるが、毎日通過利用していると、この10年間でも変わっているのが分かる。
JR浅草橋の東口改札口手前にある[久月]と[吉徳]のショーウインドウ。人形の街 浅草橋ならではのもの。10年以上この目の前を通過しているが、ショーウインドウの人形の入れ替えをしている光景を見たことは2度ほどしかない。
こちらは吉徳の人形、面白いことに[久月]と[吉徳]とは内裏雛が左右逆になっている。3月3日を過ぎると早々に5月人形に入れ替わる。まじまじと眺めることはあまりないが、ちらり横目に見て改札口前を通過することが多い。これで十分楽しめる。
2大店舗に[吉徳大光]と[人形の久月]があり、こちらが江戸通りを挟んで浅草橋駅改札ななめ前にある[人形の久月]。この前を殆ど毎日通過している。3月3日と5月5日は年間最大の販売期間だ。
残念ながらコロナウイルス騒動で街の賑やかさが低空飛行気味。
かって、久月ビルの向かって右側に秀月のビルがあった。数年前に老朽化を理由にビルが取り壊された。秀月は別のビルでひっそり営業をしていたが、ビルが完成したら新しいビルに戻って新たに開店するものと当然思っていた。
しかし、それはなかった。ご覧のようにビル全体がパーツ屋さんとなった。
[人形の秀月]は[吉徳大光]の隣の小さなビル6Fにひっそり営業している。ショーウインドウがなくエレベーターで行かなければいけない。商売として考えればこれは大きなハンディだ。目的意識が強くない限りエレベーターで6Fに行くことはないだろう。気軽に店舗の雰囲気を感じ取れなくなってしまった。そのせいもあって、店員さんがビルの前で頑張っている。
会社と駅の反対側にあるため通常こちら側を歩くことは極端に少ないが、[吉徳大光]は、その[人形の秀月]の向かって左側に大きく店舗を構えている。吉徳大光に限らないが、人形以外のものが年々増えてきている。人形だけでは商売が成り立たないのだろう。大変だよな。
[原孝洲]は[吉徳大光]の大通りを挟んだ反対側にある。小さい店舗ながら高級感漂う。
[人形の昇玉]は[人形の久月]の裏路地にある。通勤でほぼ毎日この横の道を通過している。
この店は年間を通じてひな人形や5月人形に専念している。夏でも冬でもシーズンでなくても人形を売っている。年間を通じて大きな内裏(だいり)人形をショーウインドウに展示し、小さな店舗だが人形商魂が一番凄いと思う。
[人形の昇玉]の横に[人形の一藤]がある。当初 人形の街 浅草橋で人形を買う場合、[人形の一藤]は必ず紹介されてきていたものだが、ここ数年前あたりからちょっと元気がなくなってきた。
浅草橋の特徴はこうした人形の脇役的な店が非常に多い。手作り人形とか人形を作るスクール店舗が幾つも存在する。それ以上に多く見かけるのが小物・アクセサリや指輪とかを扱うショップだ。先ほどの[人形の秀月]の後に出店したパーツクラブはその代表例だ。
江戸通りに構える[はせがわ]。外からしか見ていないが、展示数がちょっと寂しいかな・・・かっては所狭しと人形が展示されていたのだが。
[はせがわ]の隣に位置する[人形の三桜]、1年間で一番頑張らなければいけないこの時期にどうしたんだ。
何でコンビニ写真なの?去年まで人形屋さんとして長く頑張ってきた。浅草橋東口出て左直ぐにある立地的に非常に良いところ。コンビニに生まれ変わる前は店舗内を一新して新規一転頑張ったんだが駄目だったか…寂しい限りだ。時代とともに家に人形を飾る風習は徐々に廃れてきた故だろう。
そのコンビニになった店舗を横を折れると[人形の寿幸]、中島人形がある。シーズン以外は靴屋さんになっていることが多い。シーズン以外は人形はなかなか売れないからね。こうした割り切った戦略の方が長生きするかもしれない。
[人形の寿幸]の道路向かいは既に5月人形が置いてある。
こうして眺めていると10年間で消えていった店舗が幾つか存在している。消えそうな店舗もある。路地を歩くと明らかに以前人形屋さんだったと思う建物が数か所ある。秋葉原電気街が萌え街に劇的に変わったほどスピードは速くないが、人形の街も徐々に変わっている。これ以上店舗が少なくなると人形の街と言えなくなるだろう。
時代の流れと言えばそれまでだが、さらに10年後はどうなっているだろう。毎日通過する人形街だから興味はある。