1月、2月は毎年恒例の新年祝賀会が軒並み中止となり出掛ける場所も殆どない。旬のネタがなかなか見つからない。2020年度に購入したビジネス本でこれは良かった!と思った本を数冊触れよう。
まずは『創業家一族』 エムディエヌコーポレーション 有森 隆 1800円+tax(2020年2月1日第1刷、2020年2月11日購入)から。
簡単に言えば創業者の血縁関係者による築き上げた企業はその後どうなったか? 44社の著名な企業の創業者の生い立ちから現在の社長(or 会長)に至るまでの創業者の血縁関係を記載した内容。有名企業の裏事情が分かってとにかく面白い。
内容が濃いのは非常に良いが、内容を詰め込みすぎて、1冊にまとめるため本が厚くて文字の行間が狭く、読むのが大変。2冊の分冊にして読みやすくして欲しいくらいだ。
内容はとにかく面白い。創業時の会社を大きくした創業社長は、例外なく苦労人ばかりだ。
ヤマダ電機の山田昇「刃向かうものは容赦なく潰す」超強気姿勢。果たしてこれを知っていながら大塚家具の久美子社長はヤマダ電機と資本提携したのだろうか?
大塚家具の世間に恥を晒した親子ケンカ。久美子社長は幼い頃、勝久社長の創業時の堅実な後ろ姿を知っていたはずだ。路線変更は結果論でしかないが、親子ケンカ中にもニトリやイケアが市場を席巻し、もはやライバル企業にもされなくなった。大塚家具は2018年5月27日 創業の地、春日部の店舗を閉鎖した。父勝久元社長はどんな気持ちだったのだろうか?
クロネコヤマトの社史はイコール小倉昌男だ。1919年東京銀座でトラック4台から始まった。それが宅配便を全国に広めた。その手腕と努力はまさに感動史だ。
個人的に一番感化されたのはシャープの早川徳次の創業当時の歴史。実は感化された結果として、以前シャープの記事を取り上げた。徳次の時代ではないが世界の亀山ブランドを築きあげた液晶テレビはモノづくりの日本を世界に知らしめた。せつなくなるくらい感化される内容だ。
目のつけどころがシャープでしょをちょっと読んで欲しい。
物流のクロネコヤマト/流通コンビニのセブンイレブン、まさに Japan as Number One の時代だ。そのセブンイレブンとしてコンビニを築きあげた鈴木敏文。成功させるまでの情熱はとにかく素晴らしい。しかし、コンビニの神様とまで呼ばれた男はセブン&アイから追放されたのだ…。何故か?
鈴木自動車イコール鈴木修がトヨタと資本業務提携した経緯、経営の神様と呼ばれる松下幸之助の松下が社名をパナソニックに変更するまでの創業一族社史など大変興味深い会社がいくつも登場する。
読むのも大変だが、この本を読んだ後に人生観が変わるぞ。やっぱり一流になる人は私と含めた凡人とまるで違う。ちょっと真似できないかな~が、正直なところかも。