男と女のあいだには 深くて暗い河がある なる歌が流行った時代がある。
当時ヒットした歌謡曲で、今歌ったらアウトなる歌詞が多数ある。
ちょっと、女性蔑視の昭和歌謡を紐解いてみるかな。

さだまさし「関白宣言」(1979年)
俺より先に寝てはいけない
俺より後に起きてもいけない
めしは上手く作れ いつもきれいでいろ
出来る範囲で構わないから
当時は世間から強いバッシングを受けたが、[男の愛情の裏返しの深い愛情の歌だ]の見解もあった。
しかし、抵抗なく笑って受け入れた女性は多数存在した。
まだ、そんな余裕のある良き時代だったんだ。
まあ今ならアウトだろうな。

ちびまる子ちゃんが父ひろしと一緒にお風呂で歌うシーンが有名な曲
殿さまキングス「なみだの操」(1973年)
あなたのために 守り通した女の操
今さら人に 捧げられないわ
あなたの決して お邪魔はしないから
おそばに置いて ほしいのよ
お別れするより 死にたいわ
おんな だから
おいおい死んじゃ駄目だろうぉ、今の時代だったら時代錯誤はなはだしい!言われること必至だけど、当時はお茶の間のテレビで平気に歌われていたんだよ。凄いよね。

奥村チヨ「恋の奴隷」(1969年)
あなたと逢った その日から
恋の奴隷に なりました
あなたの膝に からみつく
小犬のように
だからいつも そばにおいてね
邪魔しないから
悪い時は どうぞぶってね
あなた好みの あなた好みの
女になりたい
これも当時はテレビで堂々と歌われていた。今ならアウトだ。奥村チヨ本人もこの曲を歌うことにかなり抵抗があったらしい。
小悪魔的な彼女の甘い歌声に当時の男連中はメロメロになったもんだ。幼かった私も意味深な艶っぽいお姉さんの歌に口をぽかんとあけたままだった気がする。
さすがに問題視された歌詞だったが、大きく炎上されることのない良き時代だった。

演歌歌詞にいたっては女性に対して、「おまえ」が普通に使われていた。
ちょっと調べるだけでもいくらでも出てくる。
フランク永井「おまえに」1972年
石原裕次郎「俺はお前に弱いんだ」1964年
五木ひろし「おまえとふたり」1979年
山本譲二「旅の終りはお前」1982年
歌詞は「あなた」や「きみ」は多用されるが、演歌は男性が女性に「おまえ」と言う歌詞が多い。
昭和演歌は、男が家庭を支えるのが当たり前という認識があるからだろうな。自然と上から目線になるのだろう。実際、旦那に「おまえ」と呼ばれる奥さんも多かったからね。
私の父が母に対して「おまえ」なんて言った記憶は全くない。

HKT48「アインシュタインよりディアナ・アグロン」(2016年)
難しいことは何も考えない
頭からっぽでいい
女の子は
可愛くなきゃね
学生時代は
おバカでいい
おいおい!「頭からっぽ」じゃ困るだろ!
秋元康さんは私と同世代、当時の昭和の歌謡曲を良く知っている世代であり、あえて当時を軽く風刺したんだろうな。
でも、女はバカでいいは完全に女性蔑視と言えるね。

黒沢年男「時には娼婦のように」(1978年)
時には娼婦のように 淫らな女になりな
真赤な口紅つけて 黒い靴下をはいて
大きく脚をひろげて 片眼をつぶってみせな
人さし指で手まねき 私を誘っておくれ
これ当時は流行ったけど、堂々とテレビで流れたんだからね。
じっくり考えると、まだまだ色々思い出せる。(次回につづく)














































