当時のオフコンの価格と性能を知る事は、今のコンピュータのそれを知る意味からも有意義だ。
1993年6月21日、日経コンピュータの資料を引用させて頂く。日本IBM/日立/富士通のオフコンを掲載したのは、個人的に使用経験があるから。大型汎用機の経験が IBM/日立/富士通のように、オフコンの経験も IBM/日立/富士通となる。
当時は他メーカーの大型汎用機やオフコンも存在していたが、私には殆ど縁がなかった。業界に縄張りがあって、業界と在籍した会社の関係が強く影響していたと思う。

まず、IBM AS/400から。今もしっかりと生き残るオフコンの代表格IBMのベストセラー機を記載しない訳にはいかない。主記憶容量と内臓ディスク容量とその価格に注目して欲しい。大きな筐体のオフコンが、今や小脇に抱えて持ち運ぶ薄型ノートパソコンより性能が劣るなんて当時誰が想像出来ただろう。
但し、スペックが劣ると言ってビジネス能力が無かった訳では決してない。当時は殆ど全てが数値演算だったので、これでも十分なビジネス能力を発揮した。しかし…高額だよなあ~。

こちら日立製作所のオフコン、私は、上の表より更にスペックの落ちる初期の HITAC-L シリーズを使用した経験が少しだけある。当時、厚生年金基金システムのパッケージソフトを大型汎用機で開発、動作確認し、大手基金に販売するプロジェクトの下っ端エンジニアだった。言語はCOBOLとPL/I、COBOLで開発して汎用機やオフコンを持つ大手企業の基金に提供した。そのときの筆頭オフコンが HITAC-L シリーズだった。

上記は、あくまでも私が使用経験のある3社のメーカーのオフコンの中から私が適当にチョイスしたもの。あくまでも「当時のオフコンってこうだったんだ」と分かって貰えれば嬉しい。
この進歩を感じ取って欲しい。人間って凄いよなあ~。
資料引用:NIKKEI COMPUTER 1993.6.21