自分とコンピュータ史

デルコンピュータ、新たな成長へ(#223)

2013年~未来へ
デルコンピュータ(#7/7)

結論から言うと、デルは2013年の非公開化後、単なるPCメーカーから、企業向けインフラ企業へ大きく転換していく。

前回も書いたけど、当時のPC市場はすでに成熟段階に入っていた。上場企業のままでは業績に追われ、大胆な方向転換が難しかったからだろう。


2015年、Dell社とEMC社の合併発表時の握手姿

大きな転機は、2016年のEMC買収だ。
EMCはアメリカの大手IT企業で、ストレージ、企業向けデータ管理、IT基盤に強い会社だ。
さらに、仮想化ソフトで有名なVMwareも傘下に持っていた。

この買収はIT業界史上最大級と言われ、買収額は約670億ドル!日本円にすれば、何と約8兆円規模!物凄い額だ。

マイケル・デルが凄いのは、PC直販会社のままでは お先がないと判断し、次の手を打ったことなんだ。


画像:/Dell Technologiesとは

EMCの買収により、Dell Technologiesとなり、PC屋さんから、サーバー、ストレージ、仮想化、クラウド基盤、企業向けITインフラを扱う巨大テクノロジー企業へと変わっていく。

もちろん、巨額買収であるため、重い債務を抱えることは理解していた。
それでもマイケル・デルは会社の姿を大きく変える道を選んだ。

そして、2018年にDell Technologiesとして再上場する。
2013年にいったん市場から退き、EMCを取り込み、再編を進めたうえで、総合インフラ企業として市場に戻ってきたって訳だ。


企業再編成

2021年には、EMC買収で傘下に入ったVMwareを別会社として切り離した。(※注)
重い債務から身軽な企業構造にするためだ。

PC事業だけを見れば、今でもデルは世界有数のPCメーカーだ。
しかし、PC市場は既に成熟している。

PC事業は今も大きな柱だが、マイケル・デルはサーバー、ストレージ、クラウド、企業向けITインフラへと事業の軸を広げたんだ。

それを、わずか数年で実行した。滅茶苦茶凄いよね。

(※注)2023年、Broadcomが約690億ドルでVMwareを買収する


画像:2026年2月 Dell Technologies 体験イベントより

だから今のデルは、単なる巨大PC屋さんじゃない。企業のデータセンターやクラウド基盤を支える巨大なインフラ企業になっているんだ。

特に近年は、AIの進歩によりサーバー需要が急拡大している。
サーバー、ストレージ、ネットワーク、データセンター向け製品が会社全体の成長を大きく引っ張り、デルはAIインフラ企業としても高く評価されている。

結論!マイケル・デルは、個人で始めたPC屋さんから、PC事業に拡大し、サーバー、ストレージ、AIインフラを軸とする巨大テクノロジー企業へ変身したんだ。

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