今回の全写真は1月21日のIT団体の賀詞交換会の様子。新宿京王プラザホテル350名の参加。
この新年賀詞交換会は10回近く参加したかと思う。親しかった先輩社長は数年前から姿を出さなくなった。今回きょろきょろあたりを探したが、ついに知っている親しい社長や部長は見つからなかった。
振り返れば10年少し前、この回に初めて参加して、先輩社長や部長の背中を見て仕事をしてきた。みんな自分より年上に見えた。知らないうちに自分が上のほうの年齢になってしまった。
この団体の会社の多くは客先常駐型開発支援作業を行っている会社が多い。俗にいうSES(System Engineering Service)と呼ばれるものだ。
大手企業の開発作業の業務を設計から製造、更に運用保守を行っている会社が大半だ。大手企業に完全に自社だけで直接対応する会社はあるが、大抵は技術者がぴったり揃わない。そのため会社間でパワーを補う。仕事はあるが技術者がいない。技術者はいるから仕事が欲しい。双方持ちつ持たれつで、共存共栄を行っている。
しかし、このSESが昔から是非を問われている。
要はブローカーとして中間搾取する会社が多数存在することにある。特定派遣が無くなったのも、その延長線上にある。悪と思う人は「所詮、人貸しビジネス」と言い放つ。逆に「そんなことない」と意見を唱える人もいる。
私は「所詮、人貸しビジネス」の気持ちを1割ほど持つが、9割は「そんなことない」の気持ちを持つ。私も後者でエンジニアとして成長した気持ちが100%あるからだ。
日本の多くの技術者は大企業の配下で従事してきた。
日本の基幹システム構築のプロジェクトは技術者を集めなければ成り立たない。都市銀行がシステムを開発しようとすると、その窓口はNTTデータとか富士通などが請け負ってその傘下に幾つもの中堅どころのSI会社がぶら下がる。
大手企業と一緒になって、システム開発を行うことでシステムは完成する。そこで従事した技術者は沢山のシステムノウハウを経験する。これは一つの会社で経験出来る範疇を大きく超える。
私事で恐縮ながら私もこの形態でシステム開発を経験してきた。丸の内にある銀行本店内での内部システム。某証券取引所の売買システムの設計。日本最大手の信販会社のPRJリーダーも長く経験。上場大手の物流会社の倉庫システム設計。物流会社時は成田ターミナルの保税エリアにも何度と出かけた。どれも貴重な人生体験だった。
最初はプログラマーだったが、30歳を過ぎる頃になると殆どがシステム設計が仕事の中心となった。
この仕事をすると最大のメリットがある。システムを設計するには業務を完全に把握していないと設計なんかできない。業務のイレギュラーなことまで把握しないといけない。
極端な話だが、その会社の社員より業務に詳しくなれるのだ。それを経験できるなんて通常あり得ない。
新人時代の自分はプログラミング能力は高くなかった。どちらかと言えば落ちこぼれ社員だった。
しかし、毎日そればっかりやっていると、出来なかったことが出来てくる。よって、最初から一流の技術者を目指す必要なんてない。これは、会社の規模なんか関係ない。与えられた仕事の質と量をどれだけ長く経験したかにある。。
上司はしっかり見ているぞ!(部下も上司をしっかり見ているので、上司もしっかりしなければいけない!)良き上司であれば、自分の能力の合った最適な仕事を与えてくれる。それを一生懸命頑張れば、いつか一流どころになれるはずだ。
弊社はSEサービスもやっている。内部開発も重要視しているが、このSEサービスもしっかり拡大していきたい。