2008年の古い雑誌が見つかった。その年の日経ビジネス新春号の冒頭に江崎玲於奈先生の言葉がある。
「もっと一生懸命頑張ろう」、「もっと真面目にやろう」、「もっともっと働こう」と、人は今までやってきたことを改善したり改良したりする。
我々にとって、それだけで評価に値する十分すぎる行為ではある。
しかし、それだけじゃ駄目だと 江崎先生は更に言葉を続けている。
それでは突破口は開けない、明るい未来は見えてこない。
私が大学を卒業した頃は、真空管全盛の時代だった。
しかし、真空管をどんなに研究して改良してもトランジスタやICは生まれなかった。限界を超えたブレークスルーは、エネルギーは量子化されている全くの新しい理論だった。
日本人は今こそサイエンスの心を持って「何が問題なのか?」、「どこに限界があるのか?」とことん考え抜くべきだ。
なるほど、とことん考え抜くか・・・今や大多数の人と同じで考え方をしているだけでは見落としてしまう。全く別の角度や新しい発想で物事をとことん考え抜く癖をつけるべきってことだ。
そう言えば、まだ若かりしき頃のソフトバンクの孫さんは、何かのインタビューに「頭が禿げるほど考えて考えて考え抜く 」と語っていたことを思い出した。頭が発熱して髪の毛が焦げてなくなるまで考え抜くってことだ。
もっとも私の場合、何も考えなくても頭の毛は薄くなっているが(笑)。
頭を酷使すると、スポーツで身体がフラフラになるように、どっと疲れた経験は誰にでもある。そうだな、フラフラになるまで考えてみるか。