自分コンピュータ史

053 IBM-PC 5150の登場で変わる市場

1981年~

1979年、80年、81年と各社メーカーが8ビットパソコンが市場に投入されるさなか、1981年メインフレームの巨象IBMがパソコン事業に進出する舵をとった。IBM初のPCはスペック的に若干難はあるが、いきなり16ビットパソコンとしてだ。
何と言ってもメインフレームの巨人なるIBMが出すPCと言うだけでインパクトは絶大だった。

IBM-5150_motherboard
出典:IBM_5150 マザーボード

CPUはインテル、OSはマイクロソフト、各社メーカーの周辺機器、アーキテクチャやBIOSはIBMが公開した。ディスクトップパソコンを組み立てたことがある人なら理解出来るが、パソコンはその気になればプラモデルのように組み立てることが出来る。

仕様を公開した結果、数年のうちに他社のIBM互換機が市場にあふれ返った。この影響もあって、IBMのパソコン市場より急成長を遂げるのがインテルとマイクロソフトとなる。勿論、周辺機器メーカーも急成長する。ディスクドライブならここ、ハードディスクならここ、音源ボードはここ…なんて感じでね。いづれDOS/V、Windowsにつながるパソコンとなる。

IBM-5150
IBM-5150
出典:arstechnica(IBM_5150)

PC-DOSなるMS-DOSはマイクロソフトが開発したものとされているが、実際のところデジタルリサーチ社のCP/Mをベースにシアトルコンピュータ社が開発したQDOS(86-DOS)をIBM向けに提供したものだ。経緯を理解していくと、IBMが急いで市場に投入したかったことが理解できる。
【関連】121 IBM PC向けOS/PC DOS

しかし、IBM Personal Computerの ストーリー を読むと、祇園精舎の鐘の声・・・を実感する。

ピックアップ記事

  1. 054 日本も負けちゃいられない”16bitPC発売
  2. 051 うたかたの8ビットパソコン
  3. 044 ビル ゲイツとスティーブ ジョブス
  4. 056 ファミコン登場!
  5. 085 ジョブズの本気、世界を変える

関連記事

  1. 自分コンピュータ史

    043 i8080とZ80 マイコンブーム

    1975年~インテル8080は1974年に登場し、パソコンの原…

  2. 自分コンピュータ史

    124 PC DOSを開発したマイクロソフトのその後

    IBM PC DOS誕生ストーリー(#3/3)1981年8月1…

  3. 自分コンピュータ史

    047 ワープロ専用機戦争/オアシス

    1978年 日本初のワープロ登場から、80年代中頃からの最盛期、90年…

  4. 自分コンピュータ史

    060 トロン 日本国産OSが世界を狙う!

    1984年~日本語ワープロの産みの親、モリケンさんこと森健一さ…

  5. 自分コンピュータ史

    057 テレビゲーム機変遷

    1983年~当時のテレビゲームのハードに触れてみたい。…

  6. 自分コンピュータ史

    150 IBM OS/2の撤退、NT開発に集結

    1988年~1993年にNTリリースまでWindowsNT開発の道…

カテゴリー

OM社長 徒然ブログ1

OM社長 徒然ブログ

タグ分類

業界回想記事

私的業界記事

私的感慨深い記事

歴史的記事

PAGE TOP