自分とコンピュータ史

121 IBM PC向けOS PC DOS

IBM PC向けOS PC DOS誕生

もともとはPC向けOSを持たないIBMがPC市場参入に際し、マイクロソフトにBASICを供給して貰うため、IBMがマイクロソフト社を訪れることから始まっている。

話は (1)マイクロソフト社、(2)デジタルリサーチ社、(3)シアトル・コンピュータ・プロダクツ社の3社が登場する。当時は、それぞれ社員20名も満たない小さな会社だ。当時のDOSと言えば、(2)のデジタルリサーチの8bit OSであるCP/Mが主流だった。

あのときIBMがデジタルリサーチと最初から契約していたら、今のマイクロソフト帝国は存在していなかったかもしれない。CP/Mを持っていたデジタルリサーチの余裕がチャンスを失い、商機に貪欲だったマイクロソフトがチャンスを掴んだ。これは書籍「Bill Gates HARD DRIVE」の182頁にもゲイツ自身が幸運だったことを認めている。


PC DOS と MS-DOS/クリックで拡大

上図はIBM と マイクロソフトの OSに関する流れだ。

マイクロソフトはPC-DOS(IBM-DOS)の開発を千載一遇のチャンスと考えて請け負った。ビル・ゲイツを焚きつけた西さんの存在は大きかった。(090 西和彦 反省記)の後半箇所 「ビル・ゲイツ、IBMのDOS開発に着手」を参照。


Software and Documentation, PS DOS v2.10 by IBM

1981年08月、IBMは初代PCとして PC 5150 を発売する。OSはPC DOSだ。マイクロソフトが開発に大きく関与している。IBMはPC DOSとして販売し、マイクロソフトはMS-DOSとして多くのPCメーカーに提供した。

ここで業界人なら誰でも知っている超有名な話を数回に分けて書かせて欲しい。当時を知らない若い人もマイクロソフトの成功する原点を知る事が出来る。ビル・ゲイツ人生最大の挑戦だ。

誰にも人生に大きなチャンスは1度や2度は転がり込むものだが、それを掴むか見送るかで人生が大きく変わるって話だ。


Software and Documentation, PS DOS v2.10 by IBM

これはIBMにとって複数あるプロジェクトの一つだったかもしれないが、マイクロソフトにとって史上最大の挑戦だった。(続く)


【参考にした書籍】
・Bill Gates HARD DRIVE:1992年 翔泳社版
・ビル・ゲイツⅠ:脇 英世 著 2015年 東京電機大学出版局
・ビル・ゲイツⅡ:脇 英世 著 2016年 東京電機大学出版局
・西和彦 反省記:西和彦 著 2020年 ダイヤモンド社
・パソコン世界の嵐:脇 英世 著 1993年 講談社文庫
・パソコン新世紀:脇 英世 著 1987年 講談社文庫
・他、数冊の関連書籍

【IBM PS DOSパッケージ画像】
Software and Documentation, PS DOS v2.10 by IBM

【関連】
093 IBM AT互換機の幕開け
073 ウインドウズになれなかった IBM OS/2

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