1996年~2020年末サポート終了
Flashが消える理由は、iPhoneの登場が大きく関係している。
ジョブズがFlashをiPhoneから排除したのは有名な話だ。バッテリーを多く消費し、メモリを多く消費するからとFlashを酷評し、iPhoneで動作しないようにしたからだ。
Apple MacintoshとApple LaserWriter(1985)
時を遡ると1984年に初代Macが登場し、1985年にアドビのPostScript、アップルのLaserWriter、アルダスのPageMakerが運命のように時を同じくして登場し、DTPの基礎を作る。1990年代は、マックとアドビのIllustratorとPhotoshopは印刷業界ではディファクトスタンダードとなって多用される。
この頃、自分はアップルあってのアドビだと思っていたし、アドビあってマックが売れていると勝手に思いこんでいた。だからアップルとアドビは非常に仲が良いものと思い込んでいた。
そんな経緯を知っていたからこそ、ジョブズがアドビ製品を見捨てるような行動に出たのは不思議だった。アドビに話を持ち掛ければ、解決策は必ずあったはずなのに。
Windowsが圧倒的なショアを確保すると、アドビはMac版以外にWindows版ソフトの開発に力を入れだす。次第にPostScriptを持つAdobeがフォント市場において支配的な立場になっていく。
いつの頃かアップルはアドビのフォントの独走を恐れだし、マイクロソフトと一緒になってTrueTypeを開発し、PCに組み入れていく。
ジョブズがアップルを追放されアップルが経営危機に陥った時は、アドビはマイクロソフトと手を組んでPstscriptとTrueTypeを組み合わせたOpenTypeの開発もする。
こうした経緯を考えると、決してアップルとアドビは仲が良かった訳じゃなく、たまたまDTP黎明期におけるビジネスパートナーとして気が合ったのだと自分ながら結論づけるに至った。
話が脱線してしまったので、「ジョブズはFlashをiPhoneで動作しないようにする」の話に戻す。
PCはFlash Playerが広くインストールされていたため動作はするが、iPhoneの場合はまるで動作しないことになる。即ち、iPhoneが売れれば売れるほどFlashで作られたコンテンツは動作しないユーザーが増えていくことになる。これアドビにしたら相当ヤバイよね。
ちょうどHTML5が話題になり出した頃でもあり、動作しないコンテンツは必然的にHTML5に置き換えられていった・・・と言うか、そうせざるを得ない状況になっていく。徐々にFlashは動作の軽いHTML5に置き換わっていったんだ。
個人的には、やっと使いこなすことが出来つつあったFlashのActionScriptを捨てるのは非常に残念だった。
しかし、時代の流れに逆らえない。この業界で良くあることだ。開発言語は絶対的でなく必ず世代交代する。
他の投稿で追加記載するかもしれないが、アドビは逃げ道を作ろうと頑張った。
しかし、2017年「2020年31日をもってFlash Playerの更新と配布を終了します」と発表した。
今も残る当時使用したAdobe製品群
マックとアドビのPostScriptの関係もあって、デザイン会社と印刷会社の多くはマックとアドビ製品の導入率は今も高い。直接関係の少ない我々ウェブ業界もAdobe製品は必須ソフトになっていく。自分の会社もAdobe CS3、CS4、CS5、CS5.5、CS6と続く。
アドビのソフトは高額で高根の花だが、アドビ製品を使いこなすことでデザイン業界に仲間入りをしたと錯覚したもんだ。実力はどうだったかって?そりゃもう〇最△高〇さ△!😀