まず下の図は、初期の情報処理技術者試験の区分一覧だ。
たった3種類しかなかったのだ、実にシンプルだ。
2種と1種は1970年から、特種は1971年から開始されている。
1970年代の頃の試験問題を見ることが出来れば、考えられないような問題が登場していると思う。
まだ当時は、電子計算機の時代だからだ。私が新入社員当時の補助記憶装置が紙テープ・紙カード・磁気テープより10年以上前の試験だからだ。
世の中はシンプルから複雑になる。この試験も例外ではない。
途中から2種類(システム監査とオンライン)が、1986年と1988年に追加された。
情報処理に従事する人にとって、当時の情報処理技術者試験は非常に的を得た試験だったと思う。
試験は決して簡単ではない。一番難易度の低い情報処理2種であっても、それなりの知識がないと受からない。
私はこの業界の在籍者だったので、2種資格は最低限持っていないと体裁が悪かった。
1種になると更にレベルは上がった。しっかり勉強しないと取得出来ないレベルだ。
特種になると更に拍車がかかる。システム現場で場数を踏まないとまず受からないし、賢くないと受からない。結局、私は特種取得は断念している。
SEなら1種資格を持つことは誰しも望んだし、特種を持つ人はシステム部門の権限を任される人が多かった。
システム監査技術者試験が加わった頃までは自然の流れだった。
しかし、オンライン情報処理試験が加わった頃から個人的に疑問が出てきた。
オンライン試験? 何故、オンラインだけなの? データベース向けの試験は追加されないの?
試験全体がアプリケーション系の試験だったので、制御系技術者向けの試験が追加されないのも不思議だった。
まもなくこの疑問は解決される。試験区分が一変されたのだ。
しかし・・・その全体像は私には疑問の多い試験区分となった。