1990年代前半~1990年代後半
ビジネス界ではMicrosoft Office(MS Office)がデファクトスタンダードとなって久しいよね。
若い人なら「オフィスソフトって Microsoftの Word、Excel、PowerPointのことでしょ?」と思っている人も少なくないかも。これは、Microsoft Officeが市場を独占しているからだね。

オフィスソフトは他にも沢山あるんだな。
現在、 マイクロソフトの互換Officeソフトには、Googleが提供する各種ソフト群、OpenOffice、LibreOffice、WPS Office、OfficeSuite、Polaris Officeなどがある。皆さんもどれか一つくらいは使ったことがあるかもしれない。
これらの互換ソフトは無料 もしくは 非常に低価格で使用出来る。無料のオフィスソフトは非常に魅力的で学生や限られた人達の集まりで使用する分には これで十分だよね。
しかし、思っているほど普及していない理由は全然別のところにあるんだ。ビジネスにおいて、殆どの仕事先はマイクロソフトオフィス製品を使用していることが圧倒的に多い。そのため取引先とデータの遣り取りを始めると、いきなり困ることが起きる。互換ソフトであっても微妙に異なるからね。貰ったファイルを開いたら微妙に違和感のある資料だったりする。
相手先企業が無料オフィスソフトを使用していたりすると、「この会社、無料ソフト使用しているの?」と要らぬ誤解を与えてしまう可能性もなきにしもあらず。結局マイクロソフト製品を使用せざるを得なくなるんだね。
オフィスソフト戦争

Microsoft Officeがデファクトスタンダードになる1990年代後半まではオフィスソフト戦争なる熾烈な競争があったんだ。ロータス社が出したオフィスソフト、ボーランド社が出したオフィスソフトは有名だった。2000年代後半には日本ではジャストシステムの JUST Office なんかも登場している。ロータスやボーランドは企業そのものが消えているのに ジャストシステムの JUST Office は今でも市場提供しているから物凄いよね。
マイクロソフトが凄いのは、それらの各企業と真っ向から戦ったことだね。ライバルを叩き潰すかの戦法は凄かった。

オフィスソフトの基本は、ワープロ、表計算はほぼ必須で、他のデータベースソフトや各種便利なソフトを組み合わして発売されたもんだ。
ボーランドは有力なワープロソフトを持たなかったため、ワードパーフェクト社の製品を組み合わせたりもした。日本国内では、ロータス社はロータス1-2-3と一太郎を[Harmony]の名前で一時期販売したこともあった。
表計算の雄ロータスは、IBMに買収されたように、当時活躍した製品が企業の身売りや売却によって、いつのまにか別会社が販売することになったりもしている。
そして、例によってマイクロソフトはライバルを潰しにかかっている。過去にも沢山潰しにかけたきたようにね。
最終的に全ての企業との戦いに勝利し、Microsoft Office がデファクトスタンダードとなったってことだ。
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