自分とコンピュータ史

132 オフィスソフト戦争

1990年代前半~1990年代後半

オフィスソフト戦争

Microsoft Officeがデファクトスタンダードになる1990年代後半まで、オフィスソフト戦争なる熾烈な競争があった。Lotus SuperOffice、Borland Office、そしてMicrosoft Officeが三つ巴となった。

オフィスソフトの基本は、ワープロ、表計算はほぼ必須で、他のデータベースソフトや各種便利なソフトを組み合わせて発売された。

【Lotus SuperOffice】
Lotus 1-2-3:表計算
Lotus AmiPro もしくは Lotus WordPro:ワープロ
Lotus Freelance:プレゼン
Lotus Approach:データベース

【Borland Office】
Borland Quattro Pro:表計算
WordPerfect:ワープロ
Borland Paradox:データベース

【Microsoft Office】
Microsoft Excel:表計算
Microsoft Word:ワープロ
Microsoft PowerPoint:プレゼン
Microsoft Access:データベース

日本では、2000年代後半にジャストシステムの JUST Office なども登場している。ボーランドは有力なワープロソフトを持たなかったため、ワードパーフェクト社の製品を組み合わせた。

日本国内では、ロータス社は一時期、企業風土が全然異なるジャストシステムと同盟を組んで ハーモーニー(Harmony)なる中途半端な製品を出したこともあった。発売時は業界専門紙に何度も見かけたが、反応があったとはとても思えない戦略だった。

Excel
Lotus&Justsystem/HARMONY 1.1

マイクロソフトは自社OS(DOS、Windows)を抱えていることを最大の武器としてライバルを叩き潰す動きを強め、結果だけを記せばロータスもボーランドも奮闘空しく製品シェアを失っていく。

1994年 ノベルは、WordPerfect、Quattro Proを買い取り WordPerfect Suite として発売するがマイクロソフトに何ら打撃を与えることは出来なかった。1995年 ロータスはIBMに買収される。

1996年になるとノベルは、買い取った WordPerfectとQuattro Proをコーレルに売却し、コーレルは WordPerfect Office として開発販売している。数年で手放すんだから意味が分からないよね。

ボーランドは自社製品の身売りが続き、最終的にはMicro Focusの一部門になってしまう。最終的にマイクロソフトは、相手方から訴訟を起こされながらも全ての企業との戦いに勝利し、Microsoft Office がデファクトスタンダードとなるって訳だ。恐ろしきマイクロソフトだ。

【マイクロソフトがライバル企業を潰しにかかった事例】
ライバル戦争:112 ネットスケープナビゲーターの衰退
ライバル戦争:118 ネットワークの覇者、ノベルの衰退
ライバル戦争:129 ワードパーフェクトの衰退
ライバル戦争:131 ボーランドの隆盛から衰退


オープンソースなオフィスソフト

ビジネス界ではMicrosoft Office(MS Office)がデファクトスタンダードとなって久しい。

昔を知らない人なら「オフィスソフトって Microsoftの Word、Excel、PowerPointのことでしょ?」と思っているかもしれない。これは、Microsoft Officeが市場を独占しているからだ。

オフィスソフトは他にも幾つかある。
現在、マイクロソフトの互換Officeソフトに、Googleが提供する各種ソフト群、OpenOffice、LibreOffice、WPS Office、OfficeSuite、Polaris Officeなどが挙げられる。

これらの互換ソフトは無料 もしくは 非常に低価格で使用出来る。無料のオフィスソフトは非常に魅力的で学生や限られた人達の集まりで使用する分にはこれで十分だ。

しかし、思っているほど普及していない理由は全然別のところにある。

ビジネスにおいて、多くの企業はマイクロソフト製品を使用している。そのため互換ソフトではデータの遣り取りで困ることがある。Word文書が微妙にずれていたり、Excel関数が使えない可能性がある。

結局、多くの企業はマイクロソフト製品を使用せざるを得なくなる。

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