今回のアイキャッチ画像を除く全写真は、ウェブ素材集のマネーから。フリー素材もダウンロードする時代になった昨今。めっきり使う機会の少ない素材が多々ある。使わなきゃ損だ。
弊社のメインバンクはみずほ銀行。
社会人になって初めて作った銀行口座が富士銀行兜町支店。理由は単純!本社が兜町にあったから。
近くに東京証券取引所があって、ネットが普及する前は、証券会社が異常な程ひしめくエリアだった。今も尚、個人口座はみずほ銀行兜町支店を利用している。そして、会社のメインバンクも 自然とみずほ銀行になった。
そんな付き合いの長いみずほ銀行がシステム障害を多発させている。8月23日で今年6回目だとか。これは世間に公になり報道された回数であり、行内で発生する小さな障害はこんな回数じゃ済まないはずだ。
みずほさんの名誉の為にも記載するけど、どこの企業でもシステムエラーは大なり小なり適度に起きる。ハード障害/プログラム障害/通信障害と理由はさまざまだ。言い方は悪いけど、それを回避して何もないようにお客様にサービスを提供しているだけに過ぎない。こんなことシステム屋であれば、誰でも知っている。
現役バリバリの頃は、大規模金融系システムを幾つか経験をし、超がつくような金融系の大規模システムに携わったこともある。金融以外でも業種の異なる複数の開発経験があるが、とにかく金融システムは規模が大きく仕組みがとても複雑で、最も構築が難しいシステムだと断言する。個人的に一番避けたい開発が金融系だ。(そりゃもう、胃に穴が空くくらい大変だ)
ご存知、みずほ銀行は、第一勧業銀行と富士銀行、日本興業銀行の3行が統合している。私は統合前の一行である日本興業銀行のシステムに着手した経緯がある。ひとことで表現すれば、とにかく複雑で大変だった。
ざっくり誤解を恐れず記すと、リテール(個人や中小企業対象の小口)は第一勧業銀行、ホールセール(大手法人)は興銀のシステムを片寄せ。3行統合後に新たにシステムを構築する予定で進めた。
【片寄せ】一方のシステムを活用し、他方のシステムを捨てること。
言うは簡単だけど、これってかなり大変なことなのだ。捨てる片方に残る商品サービスは、新しいシステムに乗せなければいけない。そもそもシステムが違うんだから、ファイルフォーマットからして全く違う。仕様を完全に理解していても、ちょっとプログラムに変更加えただけで誤動作が発生する可能性は十分にある。
2002年4月、みずほ銀行 発足初日にいきなりシステム障害を起こしている。
第一勧業銀行と富士銀行に分かれて機能していたこともあり、勘定系システムを第一勧業銀行に片寄せすることになる。
全体が把握できないほどの複雑な大規模システムどうしの一本化。ここから苦難の道が始まるわけだ。そして、2019年7月 ようやくシステム完成の報道となった。だけど結局今も続いている感じ。
今回の障害はバックアップ機能が動作しなかったとか・・・こうした理由は、ソフトウェアがあまりにも複雑に絡み合って偶然が重なって制御しなかったと個人的には思う。
多くの人は、何故みずほ銀行ばかりなの?と思うかもしれないが、エラーや障害はどの企業でも起こり得る。要は障害が起きないように事前に十分な対策を行っておけば良いのだ。言うだけならとても簡単だけどね。
それを十分過ぎるくらい理解しているにも関わらず障害が発生してしまうのは、システムが複雑すぎる故だ。問題のありそうな個所に事前に改修メスを入れられないのだ。
ともあれ、みづほ銀行さん応援しています。頑張ってくれ!