マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツは誰でも知っているよね。その後、2000年1月にスティーブ・バルマーがCEOに就任し、2014年2月にインド出身のサティア・ナデラがCEOに就任している。
マイクロソフトの長い歴史の中でCEOは3人しかいないんだ。他のIT企業と比較すると この数字の少なさに驚く。一般的に社長交代って多いからね。

そのサティア・ナデラがCEOに就任し、2017年に自信の本を出版している。その頃にも読んでいるけど、正直記憶に強く残っていなかった。
自分コンピュータ史にマイクロソフト関係を記述している関係で、サティア・ナデラの本を再度パラパラ読み直してみた。
当時の印象よりなかなか面白い、8章「人間とマシンの未来 AIデザインの倫理的フレームワークに向けて(270頁)」に現在話題のAIについての記載がある。当時 読んだ時は印象に残らなかったけど、昨今のAIブームもあって自然と熟読してしまったって訳だ。

2017年に出版された本だけど既にAI序章は始まっていたね。
ナデラは「ランタイム」でこんな表現をしている。「ランタイム」ってソフトウェアを開発するシステム環境のことを言うんだけど、1番目のランタイムはPCの登場、2番目のランタイムはインターネットの登場、そしてAIは3番目のランタイムになりつつあると記載しているんだ。この頃、既に水面下で多くの企業がAIの研究開発をしているってことなんだね。

個人的には1番目のランタイムはPCの登場と言うよりコンピュータの登場にすべきだと思うけど、繰り返すけど この本は2017年に書かれたものだからね。既に1章をAIについて書いているってことが凄いよね。
コンピュータの登場、インターネットの登場、そしてディープラーニングの後ろ盾によるAIの登場・・・なんとも筋書きのあるように人類は進化してきている感じ。
ナデラはAIによる具体的な未来を記述してはいないが、やっぱり人と機械の共存を念頭にしている。
そして章の最後に、いづれAIと呼ばれる人工知能なる「人工(artificial)」の言葉はなくなるとも記載している。
いづれ人と人工の垣根は曖昧になってAIって言葉は使われなくなっていくってことだね。過去を思い起こせば見れば確かにそうだろうね。