当社にウェブ制作として応募する人で遠方の方も少なくない。それが北海道や九州からの応募だったりする💦
お問い合わせから頂く協業希望のフリーランスの方が遠方なのは理解できても、アルバイト・社員募集の応募者が札幌や福岡だったりすると困ってしまう。テレワーク作業はあっても、それは仕事を完結して任せられる人のはなし。いきなりテレワークになることはないし、週2回程度の出社は発生します。少なくとも会社に慣れるまでの期間は、毎日浅草橋出社となります。応募いただく方はご注意下さい。
何故かこうした応募者の自己所有PCはMacが多い。まるでウェブクリエイターはMacじゃなきゃ駄目だと言わんばかりに。そしてAdobe製品がペアになっている感も強い。
私は応募者の方に対し、Adobe製品の使用経験有無はさほど重要視していない。毎日・毎日触れていたらいづれ一定レベルに到達してしまう。それ以上にセンスがあって頭の回転の良い人で、社会人として最も大切なコミュニケーションスキルのある人を重視している。これはどこの企業も一緒かな。
ウェブクリエーターとアドビの関係
Adobeの創業者2人(チャールズ・ゲシキとジョン・ワーノック)は、パロアルト研究所(PARC)に在籍していた。2人は、PARCで開発したページ技術言語(その後のPostScript)が製品化される見込みがない不満からPARCを辞めてアドビを興すんだ。
ジョン・ワーノック(2023年 82歳没)/チャールス・ゲシキ(2021年 81歳没)
画像出典サイト
1983年、スティーブ・ジョブズは、アドビ創業者2人からPostScriptの技術を見せつけられ衝撃を受ける、まもなく発売予定だったキャノン製プリンターにアドビのPostScriptを組み込んでLaserWriterとして商品化する。1984年から1985年の頃にかけての頃だ。
Apple MacintoshとApple LaserWriter(1985)
MacintoshとAdobeのPostScriptはペアとして売れに売れたんだ。無名だったAdobeは一躍認知される。更にMacintoshとPostScriptは画期的だったため、この機能を最大限に生かす編集ソフトAldus PageMakerが注目された。
この時にアルダス社が机の上で出版が行える意味合いで、DTP(Desktop Publishing)と名付け、DTPなる言葉が広まり、今でもDTPの言葉は使われているって訳なんだ。
今も印刷業界・出版業界・デザイナーにMacが多く使われるのは、単にApple製品がお洒落だからでなく、もともとAppleとAdobeが印刷デザインに特化していたからなんだ。
面白いことに、現在私が知っているデザイン会社や印刷会社のメインPCはMacではなく、Windowsが普通に使われている。Macに拘わるのはむしろ個人やフリーランスの人達だけかもしれない…🤔 勿論、Macに拘るデザイン会社はそこそこあるだろうが。
その後、Aldus PageMakerなるDTPソフトだけでなく、市場にレイアウトソフトがどんどん登場していくことになる。
イラストレーターなるソフトは、もともとAdobe社内で使われていたこのPostScriptから発展しているんだ。全て数字で計算されて描画されているため画質は劣化しない。イラストを拡大・縮小・変形しても再計算されて再描画されていることを業界人なら誰しも知っている。
もともとはAdobe社内でPostScriptのためのフォント作成や編集で使われていたものを、一般向けにあれこれ手を加えて販売するに至ったのが、このイラストレーターということなんだね。
尚、アドビに関する業界話は、もう一つでアップしている「オープンメディアITブログ」今現在「デビット・カトラーとマイクロソフトNT」だが、順当にいけば4月中旬頃にアップする予定です。