物流システム徒然記
繰り返し述べますが、EDI (Electronic Data Interchange) とは、企業間でデータのやり取りを行う際のデータの取り決めです。
コンピュータを利用するメリットは、正確とスピードですが、インターネットを利用することで非常に安価にワールドワイドな展開が可能になります。
もし、20年前にEDIをフル活用するシステムを全国展開する場合、数百億円のコストは間違いなくかかったでしょう。ワールドワイドな展開なら数千億円になったかもしれません。
当然のことながら、銀行や証券会社など限られた企業しか構築出来ませんでした。
今やインターネットはタダ同然です。
ITの知識さえあればデータ送受信は、信じられない程の低価格で運用可能です。
製品を輸出入する場合、当然データは海外とのやりとりになります。
このとき登場するのが、米国の運送業界の規格として発展したANSI X.12(アンシ エクステンじゅうに)ってやつです。ANSIのEDI標準が これなんです。
この ANSI(American National Standard Institute)って何ぞや?
素朴な疑問ですが、無理やり言えば日本で言うJISみたいなものかな?(かなり無理やりです)
最初は運送業界だけの利用だったのですが、やがて全産業に広がります。
その後、UN/EDIFACT(アン エディファクト)がISO規格として標準になりますが、米国では依然としてANSI X.12は根強く残っています。
海外と日本国内でのデータやり取りする場合、大抵このフォーマットの取り決めを行います。
もっとも最近は、インターネット時代を象徴するようにXML方式が登場していますが。
まあ、所詮データをやり取りするルールでしかありません。
ついでに書くと、銀行業界なら全銀手順、流通業界ならJCA手順が知られています。
個人的に全銀手順やJCA手順なんて言うと、一昔前の大型汎用機の世界を思い浮かべてしまいます。
勿論、当時のままであるはずもなくEDI定義は進化しています。
データのやり取りだけでも大型汎用機の時代は、とにかくお金がかかりました。
しかし、最近はインターネットを利用する安価なEDIが一般的、誰でもその気になれば手軽にネットショップを運営できる時代ですから。
それでは、ANSI X.12、UN/EDIFACTなどを具体的にご説明しましょう。
業界関係者でもなかなか知らない世界です。