ウォルター・アイザックソン(著者)、井口 耕二(翻訳)による、イーロンマスク(上・下)が最近発売された。スティーブ・ジョブズ I Ⅱ の著者と翻訳者でもある。
ウォルター・アイザックソンが2年間 イーロンマスクに四六時中同行許可を得て書き上げたとのこと。
いつも出掛ける書店でパラパラめくった。
旬な人物イーロンマスクを理解しない訳はいかない、迷わず購入した。その時にAI関連本も一緒に買った。
イーロンマスク本は過去に数冊買っているけど、ウォルター・アイザックソンの書いた本なら間違いない。上下で900頁に及ぶ大作だ。こりゃ読む時間を確保するのもなかなか大変だ。
以前スティーブ・ジョブズを読んだ際は、すんなり内容が頭に入ってきた。これはIT系の事前知識があったことが大きな理由だと思う。
しかし、イーロンマスクの本はなかなか理解が出来ない。ロケットと電気自動車の技術工程なんか全然理解出来ないからね。スペースXやテスラの技術的な記述は必要な箇所だろうが読んでも分からない。
現時点では上巻が読み終わる頃だが、上巻を読んで感じたことがある。
イーロンマスクをストレートに言えば、綺麗な女性が大好きだ。英雄色を好むってやつだね。
真面目な公式本でありながら、上巻を読んだだけでも付き合った女性が何人も登場する。当然、本に記載するに至らない女性なんか幾らでもいたはずだ。
ウォルター・アイザックソンが書いたスティーブ・ジョブズ(Ⅰ・Ⅱ)とはかなり違う。
仕事に完全没頭するタイプ。ストレスの極致を耐えながら闘い続けるイーロンマスクだから さまざまな葛藤があったはずだ。情事だって幾らでもあっただろう。それが人間だ、人間臭くて否定しない
ちなみにデータベースの雄 オラクル創業者ラリー・エリソンを描いた1998年に発売された書籍「カリスマ」を読んだことがあるがこれ以上かもしれない。4度の結婚と4度の離婚、自社に入社した女性と結婚さえしている。
上巻 265頁にはこんな記載がある。
「内臓に来てしまって、(トイレで)叫んでは吐いていました。」
ストレス耐性が高いマスクも、2008年は、もう少しで限界を超えるところまで行ってしまったのだ。
「帽子からうさぎを出すような魔法をこなさなければいけない、一度ならず二度、三度と繰り返さなけければならないんです。そんな状況で、毎日毎日、朝から晩まで仕事をしていました」とマスクは言う。
過去に沢山の企業創設者のビジネス本を読んでいる。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズが世界制覇を目指したピーク時の仕事ぶりも壮絶だった。しかし、マスクは更にこれを上回る感がする。過酷な労働の最高位かもしれない。
恐らくここまで徹底する人は、なかなか現われないだろう。ちょっと行き過ぎの感が多々あるけどね。
私は電気自動車を一新した。宇宙船で人を火星に送ろうとしている。
そんなことをする人間がごく普通でもあるなどど、本気で思われているのですか
まさにその通りだ。大した人物だ。
日本がバブルの「行け行けどんどん」だった時代、多くの日本人は猛烈に働いた。会社の成長が実感できたし働けば働くだけお金は入った。お金が入ると更に頑張る、自然と仕事が面白くなる。世界のどこよりも日本は元気だった。
バブルに賛否はあるが、再び日本は栄華を期待できるのだろうか?