流通システム/物流システム徒然記
ちょっと一風変わった感じで進めます。
クーペンギン倉庫株式会社は、国内大手物流倉庫会社です。
色々なメーカーの製品を倉庫内で管理していますが、長年に渡って麒麟印マホービン株式会社とも倉庫契約しています。
(1) メーカーである麒麟印マホービン社の神奈川工場からインターネットで入荷データを受信しました。
本日(2009年10月05日とします)、130個の入荷予定です。
企業の場合は電子データ(EDI)のやり取りが殆どですが、昔ながらのファクスや電子メールにエクセル添付でも構いません。
貨物は、まもなくトラック便で到着します。
(2) 製品到着後、倉庫に搬入します。
先ほどの受信データと実数量が合っているかチェックし、入庫検品チェックを行います。
明細2行目の赤文字行が本日(2009/10/05)の在庫です。過去の入庫(2009/09/20)したデータもあります。
(3) 翌日、大手家電量販店のヤマト電気さんから麒麟印マホービン社へまほうびん70個の注文が入りました。(2009/10/06とします)
注文を受けた麒麟印社はクーペンギン物流倉庫に対して、ヤマト電気さんに70個の出荷依頼を出します。
決められた書式で出荷データを作成し、クーペンギン物流倉庫にコンピュータを利用してデータ送信します。
この場合も前述同様、電子データ(EDI)のやり取りが殆どです。
(4) クーペンギン物流倉庫はデータを受信後、在庫管理システムからコンピュータを利用して自動引き当てを行います。
この会社との引き当てルールは先入れ先出し、即ち古い入荷順から順番に引き当てを行います。
一番最初に入荷された古い在庫(ここでは明細行の1行目の2009/09/20の入荷データ)から引き当てします。
ちゃんと70個引き当てしてますね。
(5) 引き当てした段階で、出荷指示書(ピッキングリスト)や必要書類をプリントします。
必要書類とは納品書や受領書、宅配会社への送り状(配送伝票)などです。
(6) 梱包や内容検品など一連の出荷工程を行いトラックのドライバーに製品を渡します。
(7) トラックが出発すれば、ひとまず出荷作業は完了です。この地点で在庫を更新します。
出荷した70個が減っていますね。
順を追って説明すれば、理屈はとても簡単です。全然難しくありません。
しかし、現実の世界はこんなに簡単な例は まずありません。
こんなに簡単だったら在庫管理の必要性がありません。
少しづつデータを増やしていきます。
恐らくコンピュータシステムの必要性が実感出来るはずです。