Windows10が今年の2025年10月にサポートが終了する。夏の終わり頃にWin10からWin11の移行話がちょっと話題になるかも。ちょっと、ここでWindowsに触れてみますね。
現在のWindows10とWindows11らは1993年にリリースされた初版 WindowsNT 3.1からずっと思想が引き継がれているんだ。WindowsNTは完全32bit OSとして登場し、NT登場後 何度も何度もバージョンを重ねながらも現行のNTのアーキテクチャそのものは現在に引き継がれている。それほどNTは登場時は話題性の高いOSだったんだ。

左:Windows3.1、右:WindowsNT3.1 中身は違えど見た目は同じ
何で 初版でありながらWindowsNTは、[3.1] から始まっているかって?
その頃は Windows3.1 がコンシューマー向けに発売されていて、その [3.1] に合わせたと言われている。確かにルックアンドフィールは同じだ。当時 Windowsを「使えないOSだ」と酷評していた、後述するNT開発総監督のデビット・カトラーに言わせれば、「OS構造が全然違うのに見た目も操作も同じにさせるなんて どうかしている!」とゲイツに文句をつけているんだよ。

画像はWindowsNT 3.5 (出典:ru.wikipedia)
1993年、WindowsNTが登場した頃の世間的なOSと言えば、MS-DOS と DOS系Windowsが主流だった。
DOS系Windowsって何かって?この頃はMS-DOS(IBM系のPC-DOSなどもあった)が主流であり、そのDOS上でWindowsが動作しているって感じかな?
Windows3.1から日本の企業は一斉にWindowsを導入しはじめている。今でもしっかり覚えている、私の開発部署もある日を境に社内のPCは、DOSからWindows3.1に切り替わったんだ。

1:MS-DOS、2:Windows3.0、3:Windows3.1、
4:UNIX X-Window System
自分の所属していた会社はシステム開発会社だったため、既にWindows3.1に使い慣れていた連中ばかりだったから何も問題は起きなかった。これがIT系の企業じゃなかったら、ちょっとした騒動があったかもしれないね。
要はWindows3.1は、DOSモードでもWSindowsモードでも使えたってこと。まだ使えるアプリケーションは圧倒的にDOSが多かったからね。私も当時、愛用したDBソフト「桐」とWindowsになっていないソフトはDOSに切り替えながら使用したもんだ。
で、この頃はUNIXなるOSが注目されていたんだ。
サンマイクロ、DEC、HP、東芝、富士通、SONYなどのUNIXなる高機能マシンに人気があった。UNIX Workstationって称されていた。同時にUNIX企業間の主導権争いが凄かった。2つの陣営に分かれて、UNIX戦争と称されたんだ。

ビル ゲイツとデビット カトラー(書籍:闘うプログラマー表紙)
そんな時代に DEC社で名機VAXのOSを作ったデビット・カトラーがマイクロソフトに引き抜かれ、次世代OSを作ることとなった。ちなみに DEC社のVAXマシンは、天下のIBMが恐れるほど市場に浸透していたんだよ。
「ビル・ゲイツはデビット・カトラーを引き抜いて、何か悪だくみをしている」の噂が業界内で流れだす。
そして、次世代OSを紹介する会議の席上でWindowsNTが発表された。UNIXメーカーは「これは大変なことになる。UNIX市場への宣戦布告だ。我々が権力争いをしている場合じゃない!」と、2つの陣営はまもなく解消するんだ。それほど次世代OSに衝撃が走ったんだ。
そのWindowsNTのアーキテクチャが、WindowsXP、Vista、7、8、10、11と引き継がれているって訳。
今もその思想が脈打っているんだから凄いと思わない?

【OM関連】148 デビット・カトラーとマイクロソフトNT