高い評価得たスティーブン・スピルバーグのバック・トゥ・ザ・フューチャー、たまたま見る機会があった。
何回も見ても面白い。ストーリーも良く練られている。3部構成の映画は過去と未来を行ったりきたりする。
Pert1は1985年に公開された。30年前の1955年に戻って、マーティーが両親を結びつける大役をこなす。随所にみられる1955年の頃のアメリカのモダンな家具やインテリアに当時の日本人は憧れたもんだ。日本でも放送されたテレビドラマ「奥様は魔女」が、当時の日本の一般家庭とかけ離れていたこともある。
Pert1の冒頭、1985年 パナソニック製
そして30年後の1985年、日本は絶好調の時代を迎える。この映画にも日本製が何気なくあちこちに登場している。
Pert1のビデオカメラ、1985年 JVC製(ジャパンビクター)
Pert3、デロリアンに乗って1985年から1955年にやってきたマーティーが、1955年のドクにタイムマシンを直してほしいと依頼する。
落雷のためにタイム回路を制御するマイクロチップがショートし、廃坑にデロリアン(タイムマシン)を隠してあるのだ。
廃坑に入った2人は、埃だらけのデロリアンを見つける。
ドク(ブラウン博士):こんなちっぽけな訳の分からんものがそれほど問題になるとは信じられんな
30年後のマイクロチップの存在に驚く
ドク:あー故障するわけだ、こいつは Made in Japan だ
マーティー:何言ってんだい!ドク、日本製が最高なんだぜ
ドク:は~とても信じられん
1955年に生きているドクは、日本製の品質の悪さを馬鹿にして言った言葉だ。当時の日本製は、「安かろう悪かろう」の評価しか受けていなかったんだ。
しかし、この後 日本が目覚ましい発展を遂げ、日本製が世界に誇るブランドになる。1985年のマーティーは それを知っていて、「日本製が最高なんだぜ」と言い返す訳だ。世界中が Made in Japan が高品質と認めていた頃だ。
この頃の日本は「イケイケどんどん」の時代、今のような暗いニュースなんかなかった。日本製の品質は世界最高峰だった。家電もオーディオもぶっちぎりのトップだったんだ。
何たってビデオデッキは、VHS陣営(ビクター・松下電器・シャープ・日立など)とベータ陣営(SONY・東芝・三洋・NECなど)が日本企業同士で世界標準を競い合ったんだからね。世界はどちらに転ぶか見守った訳だ。
まあ、浮かれすぎた反省点はあるけど、とにかく夢と希望があった。
今はどうかって?
当時と現在を知っているから、日本人としてもっと頑張らなきゃ!と思う。一緒に頑張ろうね。
ちなみに 映画界の巨匠、フランシス・コッポラ、ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグらは、完全主義者の黒沢明をリスペクトしていたことは有名な話。アメリカと並んで世界トップだった日本、この映画にも日本製はあちこちに登場している。