2021年発行された起業本「Insatgram 野望の果ての真実」、テック大手や巷のウェブ企業が多数登場してくるのが面白い。その37頁にこんな記述がある。但し、以下の文章は数行の本文を自分なりの解釈で編集しています。
Googleのマリッサ・メイヤーは、主にGoogleの look and feel なるUI(ユーザーインターフェース)回りを担当する。彼女は、ハイパーリンクのクリックスルー率(CTR:実際にクリックされた回数の指標)がどれくらいかを調べるため色合いの違う41種類の青色を試す。
これはA/Bテストと呼ばれ、AとBなど複数のデザインページを作って、どのデザインが1番良い反応が得られるかを検証することなんだ。
で、その結果が、わずかに緑かかった青より、わずかに紫かかった青のほうが結果が良かったらしい。
普通の人は「そこまでするの?」と思うかもしれないが、デザイン系の会社だとちょっと拘るんだ。
Googleに至っては、これをページ別に用意し、何百・何千回と繰り返し、ユーザーの最適解を得たってことなんだ。グーグルの凄さはここなんだろうね。資金力があるのも大きな理由だけど。
これで、グーグルの売上が年間で2億ドルも増えたらしい。数千万、億単位の訪問者がいるからこその話だが、ここまで徹底するって訳だ。
こうしたUIノウハウを得たマリッサ・メイヤーは、YahooにスカウトされYahooのCEOになる。
メイヤーは随分改革を行い、それなりにYahooの実績は残している。時代は、PC向けポータルサイトからスマホに大きく移行する頃だ。
勿論 メイヤーは、ユーザーがスマートフォンで何を求めているかも調査し、求めるアプリケーションの開発も行っている。
しかし、その波に乗れなかった。この頃のYahooって言えば、ポータルサイトの印象しかない。どれだけポータルサイトの機能改善を向上させても、既に時代の主流は変わってしまったって訳なんだね。
それが、ソーシャルメディアだったと言うわけだ。