物流システム徒然記
前回はANSI X.12のイメージデータを紹介しました。
Googleで 856 Ship Notice/Manifest と検索して下さい。
実はネット検索すれば、ANSI X.12の定義書なんぞは幾らでも見つかります。
856の意味は前回にも触れましたが、出荷指示データとでもなるでしょう。
受け取る側になれば、入荷案内データになるかな。
検索でヒットした各定義書をどれでも良いから幾つか比較してみて下さい。どの企業の定義書も似たりよったりなのが分かります。
多くの定義書はこんな感じで定義されています。
前回にも登場した ANSI X.12 のサンプルデータの1行だけ取り出して解説しますね。
例えば BSN*00*076829*080510*1022^ の1行を取り上げます。
前回は適当に並べた文字だったので、少しだけ整合性を持たせた値にしました。
ネット検索したAftermarket On-lineの10ページ目のBSNの説明を参照して下さい。
一般に公開されている この資料を借りて説明しますね。
(注) 現在この情報は公開されていません
定義書によればBSN とは、Beginning Segment for Ship Notice の意味になっています。
データのあちこちに登場している* は区切り文字(delimiter)です。
この * に深い意味はありません。単なるデータの区切りです。
データの区切りが分からないと困りますからね。
たまたまサンプルデータは * ですが、実務では| の縦棒の場合も見かけたりします。
区切り文字を * から | にすれば、下記のようになります。
BSN|00|076829|080510|1022^
定義書を見ると BSN*00*076829*080510*1022^ の意味は・・・
BSNの最初に登場する 00 はOriginalとなっています。
076829 なる数字は Shipment Identification となっています。
日本語にすれば出荷識別、まあ出荷番号(OrderNumber)とでもなるでしょうか。
080510 は日付、2008年5月10日を意味します。
企業によっては CCYYMMDD(20080510)と定義することもあります。
1022 は時間なので 10時22分を意味します。
HHMMSSであれば、秒まで指定出来ます。
前回のサンプルデータの他行に、 * が幾つも続いている場所があります。
区切りだけ定義され、データが存在しないと言う意味です。
・・・てな感じで各ラインのデータは構成されています。
勿論、製品名や数量、重量、容積などを定義する行は別ラインに存在します。
ほんの1行の説明ですが、一つ一つ調べていけば 何の貨物をいつどこに何個送る(送った)が、データに書き込まれていることが分かります。
意味的には難しくないことが分かります。
人間が毎回調べるとなると非常に面倒な作業ですが、コンピュータなら全然平気です。
あえて言うなら、ANSI X.12 のフォーマットは海外とやり取りする場合が多く、英語の苦手な人に抵抗があるかもしれません。
こうしたデータが幾つも繰り返されて、一つのファイルとして構成されているだけです。
それじゃあ、UN/EDIFACTも触れますね。