週末の3月7日(金)、気になるニュースを見た。
富士通、新卒一括採用を廃止 職務・専門に応じ通年採用
ネットで上記ワードで検索すれば、複数見つかるはずだ。
思わず、どんどんアメリカ的になってきたなぁと思うと同時に、ますます大変な時代が到来するなぁと感じた。

アメリカはジョブ型雇用と言って、仕事が発生すれば、そのスキルを持つ人を雇う方式だ。シリコンバレーの技術者は高収入を目指して働いている。能力次第で非常に高い収入を得られるが、過去の実績と高スキルが要求される。不景気になると大量解雇もあり得るとてもシビアな世界だ。シリコンバレーは優秀なエンジニアばかりと思うかもしれないけど、そこそこのエンジニアも多数存在し、みんな不安を抱えて働いているようだ。
かって、日本企業は「人材育成」を念頭に置いて採用してきた。この雇用形態はアメリカでは優れた制度として高く評価されたんだ。日本人の真面目で勤勉な姿勢を分析し、アメリカ人の教訓として書かれた Japan as Number One なる本がアメリカで出版され、日本語に翻訳されベストセラーにもなっている。
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ネットがなかった時代、そもそも求人情報は限られていたため、雇用の流れは目立たなかった。まあ、その頃でも自分は同じ業界内を数回転職をしているけどね 😅
ネットの情報氾濫で人の流れは可視化され、今や転職は当たり前、少しでも賃金の良い会社、少しでも福利厚生の良い会社へと、転職意識は変わっていったのはご存じのとおり。
時代は人材育成前提の春の一括採用から徐々に即戦力を求めるようになっていく。既に大企業も広く通年採用を導入しているし、今回の富士通のように一括大量新卒採用を止め、通年採用枠を広げていく方式は、より高いスキルやこれまでの経験が重視されることになりそうだ。

私が社会人になった時代に「派遣社員」なんて言葉はなかった。今や派遣社員は聞きなれた言葉だ。基本的に人材派遣会社はその人のスキルに合った仕事を紹介するが、その人のキャリア形成まで真剣に考えていない感がある。
格好良いキャッチコピーで広告で呼び込んでいるけどね。
ミスマッチが多く、退職代行を利用する人の最多業種が人材派遣業であることからも理解できるってもんだ。
5~6年前、転職サイト企業で「条件は今よりいい会社、以上!」なるキャッチコピー広告をあちこちで見かけた。
もうとてもガッカリのコピーだったよ。何考えてんだ!と思った。
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う~ん、厳しい時代になってきたけど、この時代に生きるのは皆な同じ。一緒に頑張ろうね。