古い話になるけど、ディジタル・イクイップメント(Digital Equipment Corporation)なる名門コンピュータ企業があった。最盛期はIBMに次ぐ世界ナンバー2の名門企業だったんだ。

MicroVAX 3600とプリンター/wikipedia
個人的にDECと言えば、デビット・カトラーを連想する。
カトラーはDEC PDP-11のリアルタイムOSの開発に成功し、高く評価される。更にVAXシリーズのOS VMSを任され これも大成功を収める。その後、マイクロソフトに移りWindowsNTを開発して一躍脚光を浴びた天才技術者だ。
で、このDECは良くも悪くも創業者ケン・オールセン(画像人物)の個性が反映された企業だったんだ。1980年代に名機VAXシリーズを投入し、ミッドレンジのミニコンピュータは売れに売れ、IBMメインフレームを脅かす存在になった。
1990年あたりになると、ダウンサイジングやオープンシステムなる言葉が巷に流行り出し、業界は脱メインフレームが注目された。

VAXシリーズはVAX3000、4000とスケールアップしていく。VAX8000あたりになると、PCとサーバーの性能向上で脱メインフレームの波が到来していた。
だからこそ、波に乗って下位機種やダウンサイジングやオープンシステムに注力していけば良かったのに、こともあろうにVAX9000なる上位機種を投入する。周囲はIBMへの挑戦とも言われたもんだ。
勿論、社内の周囲から反対されたが、DECはオールセンそのものの会社だったから部下は「しょうがないなぁ~」と、諦めて従うしかなかった。
しかし、これが致命傷になる。
収益は悪化し、1991年頃には人員削減にまで至る。結果論になるけど、これはトップの判断ミスだった。
要はダウンサイジングの流れに逆らって、メインフレームに力を入れたってこと。

1992年にオールセンはCEOを辞任し、後任に副社長だったロバート・パーマーにCEOの席を譲る。しかしこれも失敗となる。パーマーなりに不採算部門を売却し収益化をはかるが、会社立て直しに至らなかった。最終的にはコンパックに身売りせざるを得なくなる。
後日、オールセンは「後継者に失敗した」と語っている。
こうしてオールセンの築いた名門DECは、時代の流れに反した上位機種への判断ミスと後継者ミスで消えてしまった。
当時、DEC社がコンパックに買収される話を知った時、私は耳を疑ったもんだ。














































