2003年頃~2004年頃
フェイスブック(#1/6)
facebookをベースに作られた映画「ソーシャル・ネットワーク」の原作であり、登場人物や出来事は実話だが枝葉末節の登場人物の会話はフィクション。執筆にあたって、著者がザッカバーグに何度も取材の交渉を申し込んだが、断られている。

この本のマーク・ザッカバーグは、女の娘にもてない 根暗な人物の印象を受けるが、別のザッカバーグの本によれば学生時代に彼女はいたようだ。映画の主人公はマーク・ザッカバーグだが、共同創立者エドゥアルドからみたfacebook物語と考えたほうがすんなりする。最終的にエドゥアルドは、ザッカバーグに訴訟を起こす。確かに実話に基づいているが、全体的に悪意を感じる暗い演出となっている。
マーク・ザッカバーグはハッカーが出来るくらいの秀でた技術力を持っていたので、大学のコンピュータに忍び込んで12ある全ての学生ハウスから写真名簿を次々と盗むんだ。2003年10月の頃だ。

The Social Network(映画予告編より)
男子学生の場合もあったが、多くは女子学生の2人の顔写真を載せて「どちらが可愛いか」と人気投票するサイトを作る。サイト名を [フェイスマッシュ] と命名し、一部の友人にサイトアドレスを付けてメールを送った。意見を貰ってブラッシュアップするつもりだったからだ。

The Social Network(映画予告編より)
しかし、これがあっと言う間に広がってしまう。数日で2万2千の投票が集まったとか。一番驚いたのが本人だ。直ぐにサイトを閉鎖するも、悪い意味で大学内で名前が知られることになる。
自分がランク付けされることに怒ったのが女子学生、そりゃそうだろうね。大学側も問題視するが、さほど重い処罰は受けずに済んだ。

FACEMASH 写真:First Versions
最初はかなり稚拙な行動だったわけだ。
2004年2月4日、これをヒントに大学内のコミュニティサイトを作る。大学のメールアドレス(@havard.edu)がないと参加できない閉じたサイトだった。それがザ・フェイスブック(最初はthefacebookだった)の始まりだ。
顔写真、性別、未婚か既婚、恋愛対象の性別、趣味、恋人募集中など自己紹介文を載せられた。その気になれば電話番号・AIMハンドル名(当時大人気のAOLのインスタントメッセンジャー)さえも可能だった。多くの学生がこれに登録し、公開2週目には登録者は5,000人に迫ったとか。

facebook(2004年公開時)
公開時のthefacebookのページフッターには マーク・ザッカバーグの名前が全ページに記載され、瞬く間にザッカバーグの名前は知れ渡る。下は上のページフッター部分を拡大したもの。

ハーバード大学だけでなく、各大学のメールアドレスを持たないと登録できない仕組みとし、他の大学にも輪を広げた。あっと言う間に大学間に広がっていった。当時、こうしたサイトがあれば、自分も思わず登録したと思う。
システムを欲しがる有力企業から声がかかった。
しかし、全て断ってサーバーの維持管理とシステム拡張に資金が必要なため、2004年4月13日に法人化する。あっと言う間の出来事だ。2006年初頭には全米の高校生に輪を広げ、2006年秋には一般公開を行う。僅か数年で頂上まで駆け上ってしまった。

facebook(2010年)
ザッカバーグは、大学側がいつまでたってもオンラインのfacebookを作らないから自分が作ったとしているが、[あの奇麗な女の子に彼氏はいるの?趣味は何?どうしたら親しくなれるの?]、こんな不純な動機からスタートしたことは間違いない。
