前回、ヤフー、マリッサ・メイヤーで、アリババの株式公開のことを少し触れた。確かに2014年9月19日、空前絶後の株式公開で華々しくデビューしている。中国市場の電子商取引の大きさに世界が驚くんだ。
アリババの誕生そのものは1999年に遡る。1999年10月にゴールドマン・サックスが500万ドルで最初の出資者となっている。1999年にアリババチャイナ(1688.COM)とAlibaba.comの2つがスタートしている。
Alibaba.comの英語圏向けは、さしたる注目を集めなかったけど、中国国内向けの1688.COMは中国国内では非常に高い注目を浴びたようだ。

中国国内B2Bサイト 6088.com
11月にソフトバンクの孫社長がジャック・マーを東京に呼んで出資話をしている。孫さんは最初は3,000万ドルを提示するもマーは多すぎると言って、最終的に2,000万ドルで交渉は成立するんだ。確かに翌年の2000年1月には支払われている記事を読んだ記憶がある。話がデカイよねぇ。
Yahoo! Japanが 消費者間のオンライン小売りビジネス(C2C)を始めると、これがモノになることが分かった。2003年になるかならないかの頃だったかな?孫さんはジャック・マーに消費者間電子取引に参入すべきだと語る。ジャック・マーも賛同し、2003年にタオバオ(淘宝)がオープンする。このスピードは凄すぎる。もっともイーベイが中国市場に進出し、それを抵抗する必要もあったからのようだけど。

世界市場向けB2Bサイト Alibaba.com(2000年)出典:Web Design Museum
この頃の中国のインターネット人口は8000万人、ネットショップ利用者はその1割程度だったようだ。まさに青天井の市場だね。
※ Alibaba.com…………
1999年~ 英語圏企業間取引(B2B)
※ アリババチャイナ(1688.com)…………
1999年~ 中国内企業間取引(B2B)
※ タオバオ(淘宝)…………
2003年~ 個人間商取引(C2C)
※ テンマオ(天猫)…………
2008年 タオバオモール(C2C)から天猫に改名
※ アリペイ…………
電子決済システム
尚、1688.comの「1688」の意味が分からなかったけど、香港証券取引所でのアリババの銘柄コードからきているようだ。

世界市場向けC2Cサイト 淘宝(2003年)出典:Web Design Museum
個人的にアリババに限らず、中国サイトのネット購入経験は全くない。中国のEC大手のTemu(テム)の噂が耳に入り、どうにもこうにも中国サイトから物品購入の意欲が生じない。
ソフトバンクの孫さんは、Yahooのジェリー・ヤンとジャック・マーとも親しいビジネスの間柄でもあり、その行動力はすさまじいと言うしかない。次元が違い過ぎる!まったく真似が出来ない。
尚、本家Yahooも中国に進出するも業績は芳しくなかった。イーベイも2006年暮れに撤退しているしね。2009年、キャロル・バーツがYahooCEOに就任するが、中国ビジネスを理解しない対応も重なって、ジャック・マーとは不仲だったようだ。
今回は序章、中国ネットビジネスの詳細はいづれ投稿しますね。