2005年頃~2006年頃
フェイスブック(#3/6)
2005年 それまで頭に「ザ」がついていた thefacebook を facebook に変更するため、facebook.comのドメインに変更する。
しかし、facebook.com ドメインは名簿管理ソフト会社が所持していたため、何と20万ドルで買い取った。ロゴも一新し、2005年9月 新しい社名をfacebookとした。

facebook 2004年 出典:Web Design Museum
2005年秋にはユーザー登録数は500万人を突破。アメリカの大学を制覇しつつあった。急激に成長し続け得るfacebookだっただけに、いつシステムダウンするかを怯えながらサーバーやデータベースの拡張に努め、プログラムを最適化していったんだ。

facebook 2005年 出典:Web Design Museum
2006年には高校生にも広げだした。
さらに写真投稿にも進出する。写真はタグ付けが出来て検索もできた。写真投稿はスマートフォンの普及によって急激に拡大するけど、iPhoneが登場するのは2007年のこと。だから、この頃のアプリケーションはどれもPC利用前提だったんだ。つまり、多くの人はデジタルカメラから画像を取り込んでいたってことなんだな。
私もこの頃は、常にガラケーと40万画素のコンパクト・デジカメを持ち歩いて外出していた。まるで今の携帯電話を持ち歩くような感覚だったな。SNS黎明期の前から既にブログが流行っていて、私にとって写真を投稿する手段にデジタルカメラは欠かせないアイテムだったんだ。今みたいに素材写真が全く出回っていなかったからね。

2006年 facebookは大学生・高校生をほぼ制覇し、今度はワーク・ネットワークスと称する会社単位のコミュニティにも進出する。ビジネス分野の進出だけど、こちらは失敗に終わっている。
2006年9月 ニュースフィードの導入も行われた。ニュースフィードの導入は、かなり批判的意見が飛び交った。自分が投稿した情報が、勝手に友達に送られるのは行き過ぎだってことなんだ。現在は改善されているけど、サービスリリース時は友達に送る情報が制御できていなかったんだよ。

今もデジカメは進化して生き残っている
ちなみに2007年に登場した初代iPhoneは、カメラの画素数は200万画素と低解像度だった。
2000年代になると、解像度がどんどん高くなって、いつしか200万画素のデジカメが登場する。この時、私は「ついに200万画素の登場かぁ」と、200万画素のデジカメは高解像度の印象だった。バージョンを重ねるごとにデジカメもスマホも解像度は高くなるが、いつしかデジカメは持ち歩かなくなった。スマホの解像度で十分になったからだ。
デジカメが主役だった頃は、量販店には一眼レフカメラと別コーナーでデジタルカメラがずらりと陳列されていた。現在も進化はしているが、スマホのカメラの性能向上が目立って、かってのデジカメの隆盛はまるで感じられない。
この頃のYahooのCSOはセメルだった。セメルは急成長するfacebookを欲しくてたまらなかったから買収に積極的に乗りだす。多くのfaccebookの幹部連中は買収案に迷う。
Yahooから高額な買収額(10億ドル、後に8億5,000ドル)を提示され、多くの幹部連中は買収に乗るべきだとザッカバーグに詰め寄るが、ザッカバーグは買収に興味を示さず独断で買収を断る。
幹部連中は大きな不満を抱えたが、その後のYahooを考えればザッカバーグの考えは大正解だった。ちなみに 2006年のYahooの買収額は10億ドルだったけど、2007年 マイクロソフトのスティーブ・バルマーは買収額を150億ドルと提示するんだ。僅か1年で、それだけfacebookの価値が上がったってことなんだ。

個人的に大きな動きを感じたのは、2012年のfacebookのInstagram買収かな。Instagramはケビン・シストロムとマイク・クリーガーが創業者。この創業話も面白くて、後日詳しく触れるつもり。
この頃からfacebookのザッカバーグ、twitterのジャック・ドーシーらの熾烈な企業闘争が展開される。御大のマイクロソフト、さらにGoogleも加わってくる。これから注目される小さな会社も多数登場する。twitterに至っては創業者による醜い権力闘争が繰り広げられる。
スマートフォンの登場から、ポータルサイトの時代からSNS時代へと劇的に変化する。ポータルサイトに強かったYahooの衰退は、人気SNSツールを市場に投入出来なかったからなんだろうね。
成長著しいfacebookだが、注目されはじめたtwitterを今のうちに叩き潰すか買収しておかないと大変なことになると動きだす。まあ、twitterやInstagramに限ったことでなく、乱立するスタートアップ企業の殆ど全てに言えることだけどね。そんなスタートアップ企業も一攫千金を狙って起業するわけだ。
結局は、Microsoftが あらゆる企業を買収もしくは叩き潰して成長した同じ過程をたどるんだね。