1990年
社会人から一貫してソフトウェア開発会社で働いたこともあって、メインフレーム、ミッドレンジ、オフコン、ノンストップ、ワークステーション、パソコンを時間量の差こそあれ一通り経験している。勿論、パソコンは黎明期から触ってきている。朝から夜遅くまでハードウェアに触る日々だったため、パソコンを購入する意識がまるでなかった。
![EPSON PC-386M](http://openmedia.jp/blogpic2/a/065/01.jpg)
根が貧乏性の私は、どんどん進化するPCスペックを眺めていると、当時安くなかったPCはなかなか買えなかったのだ。そんな中、近所に住む親しい友人が、東芝Dynabookを購入し、環境設定が分からず、私に設定を依頼してきた。
MS-DOSは、Config.sys(コンフィグ・シス)とAutoexec.bat(オートエグゼック・バット)の設定で使い勝手が大きく変わる。それをVZエディタを使って環境設定を行った。
会社で使用しているPCと違って、自分の好みで好き勝手に環境設定出来ることに非常に楽しさを感じた。勿論、友人が使い易くなるような環境設定を意識したが、自由に設定変更できるPCを自分も無性に欲しくなった。
![EPSON PC-386M](http://openmedia.jp/blogpic2/a/065/02.jpg)
EPSON PC-386M(1990年2月)
そこで、意を決してパソコンを購入することにした。PCの自己所有が1990年となる。当時はNEC-PC98は国民機と称されるほど一般的だったが、98互換の同スペックで若干価格の安いエプソン機を購入した。
それがEPSON PC-386M-STDだった。STDって言うのはスタンダードの略でハードディスクなしの意味だ。
![EPSON PC-386M](http://openmedia.jp/blogpic2/a/065/03.jpg)
EPSON PC-386M
PC-386Mには、STD/H20/H40のシリーズがあって、それぞれ内臓ハードディスクが、無し/20MB/40MBと、分類されていた。
![EPSON PC-386M](http://openmedia.jp/blogpic2/a/065/04.jpg)
EPSON PC-386M
私はハードディスク無しのSTDと、40MBの外付けハードディスクを合わせて購入した。この選択肢が一番安いからだ。スペックは、i386SX 16MHz、328,000円だ。
40MBの外付けHDDの購入価格はすっかり忘れたが、5~6万円はしていたはずなので、ザックリ総額36~38万円になるだろうか。
ハードディスクなし、メモリ640KBでこの金額だ。勿論、ソフトウェアはこれ以外に別途購入となる。総額40万円ちょっとの買い物だ。但し、激安店で購入したので、もっと安く購入したことになるが。
そうであっても、現在なら10万円でも相当な性能のPCを購入できることを考えれば、隔世の感がある。
当時のHDDのないPCは、あらかじめ起動フロッピーをFDドライブに差し込んでおいて、その状態で電源をオンする。フロッピーがガチャガチャ音を立てながらOSを読み、MS-DOSが立ち上がる。
![EPSON PC-386M](http://openmedia.jp/blogpic2/a/065/05.jpg)
PC本体上部の蓋を開けた画像
最初はメモリ増設をしなかったので、僅かメモリ640KBだけでPCを動作させていた。
メモリ増設、グラフィック+マウス、スキャナーもいづれ購入することになるが、その話はいづれ触れます。(#2/4 続く)
【参考】
エプソンPC-386M 基本スペック
【謝辞:画像ネタ】
電気的懐古趣味
その他、ヤフオクサイト(EPSON PC-386M-STD)の中古画像をお借りしました。