1985年~
1985年6月、オランダのフィリップス社とソニーによるパソコン向けCD-ROMが規格化され、直ぐに主要コンピュータメーカの参画によって互換性のあるCD-ROMとなり、あれよあれよと普及していった。
アイキャッチ画像をみれば分かるけど、市場に流通していたフロッピーディスク2HDは 1.44MB、かたやCD-ROMは700MBの容量だ。単純に割り算すれば、フロッピーディスク486枚分が1枚のCD-ROMに収まる。あくまでも数字上の話だけで、セクタの関係もあり実際はもう少し枚数は少なくなるけど。
MS-DOSが主流だった80年代は、まだCD-ROMドライブは一般に普及していなかった。実際はフロッピーディスクの時代が長く続く。多くのソフトウェアはFD媒体で販売されたし、データのやりとりもフロッピーディスクが主流だった。パソコン雑誌もフロッピーディスクが付録についた。フロッピー1枚は1.44MBと悲しいくらい僅かな容量だったが、テキストデータの時代は少ないながらも何とかなった。
IBM DOS J5.0/V 1991年 DOS/V
フロッピーディスクからCD-ROMに移行したのは誰が考えても自然の流れだ。容量が違いすぎる。
私がCD-ROMを使用するのはWindows3.1導入以降からだ。Windows以前のMS-DOS時代にCD-ROMを使用した記憶がない。Windows3.1 日本語版が発売されたのは1993年5月だから、CD-ROM使用は早くて1993年5月以降となる。
但し、「The 7th Guest(CD-ROM提供)」など海外のDOS/V用ゲームで遊んだときは、DOSモードでCD-ROMを動作させているが、あくまでもWindows3.1時代でのDOSモードだ。
Windows3.1は最初の3枚のFDで動作する
4枚目以降のFDはフォントやドライバの集まりだ
上記のIBM-DOS(3枚)とWindows3.1(12枚)はフロッピーディスクの提供だった。何とWindowsの黎明期は、Windowsさえフロッピーディスクでの提供だったのだ!
CD-ROMってもっと前からあった気がするけど・・・と思ったが、そう思うのは見た目が全く同じ音楽用のコンパクトディスク(CD)が1982年2月に既に市場に浸透していたからだ。
CDの登場は、それまでのアナログレコードを一気に駆逐した。あっと言う間にアナログレコードはCDに置き換わった。アナログレコードショップがいきなりCDショップになった。見事なまでに単期間で入れ替わった。まさに時代の節目を感じた。
余談だが、パイオニアレーザーディスク(1981年10月発売)と称するものが、この時代のカラオケスナックに必ずと言って良いほど置いてあった。CDと同じ銀板だが、アナログLPレコードと同じ直径12インチ(30cm)の大きな光り輝く円盤だ。
これも時代の流れだ。
一時期、レーザーディスクは絵の出る機器として、技術の先端を感じたが、市場は大きく広がることはなくフェイドアウトしていった。